『呪術廻戦』虎杖にとって真人は自身の“写し鏡”か 因縁の対決に終止符が打たれる

 黒閃を繰り出したことにより120%の潜在能力が引き出された虎杖悠仁、東堂葵、真人の3人。『呪術廻戦』第45話「変身」では、ついに虎杖vs真人の因縁の対決に決着がつけられた。

 「アゲてけよ虎杖!! 俺とオマエ!! 最後の呪い合いだ!!」と語る真人には虎杖しか見えていない。真人の「多重魂」、そしてそこから繰り出される「撥体」の攻撃は一層激しさを増していく中で、東堂はもちろん、虎杖も必死に食らいついていく。真人は虎杖から東堂を引きはがすために、拒絶反応の微弱な魂同士を合成して作り上げる「幾魂異性体(きこんいせいたい)」を東堂に仕向ける。「幾魂異性体」は持続時間が極端に短い代わりに、攻撃力に特化した改造人間である。だが、東堂にとっては容易いものだ。あっという間に3体の改造人間を倒すことに成功する。

 真人に対して領域展開をすればいいのではないだろうか、という疑問が浮かぶかもしれないが、それができないのは真人の術式を知るとよく分かる。真人の領域展開は領域の中にいる相手に対して、本来であれば直接手を触れなければいけない「無為転変」を必中で当てることができるが、「無為転変」は相手の魂に触れることが前提となる。かつて虎杖が真人の領域内に侵入した際に宿儺の魂にも触れてしまい、宿儺の逆鱗に触れたことがあった。つまりは真人にとって虎杖(宿儺)は天敵というわけだ。このことから真人には領域展開をする選択肢はないと思われたが、真人は五条悟からヒントを得て0.2秒の領域展開を発動するに至る。本来であれば生得領域の具現化と術式の発動は同時に行うことはできないが、真人は黒閃を経て覚醒状態に陥っていた。

 この間に左腕を切り落とさざるを得なくなった東堂は、真人の黒閃を受けるも咄嗟の判断でダメージを最小限に抑える。片手が無くなり「不義遊戯(ブギウギ)」を使えなくなった東堂だったが、推しである高田ちゃんのキャラクターソングが流れるとともに覚醒し、迫りくる真人の右手とハイタッチすることで虎杖と入れ替わり黒閃を当てることができた。先週の放送もそうだったように、東堂と高田ちゃんのアニメーションへのこだわりがすごい。シリアスな戦闘シーンに似合わぬ、可愛らしいBGMで東堂がいかに高田ちゃんを推しているのかが伝わってくる。

関連記事