アベンジャーズを超える!? 『マーベルズ』キャプテン・マーベル率いる最強チームを解説!

 『アベンジャーズ/エンドゲーム』(以下、『エンドゲーム』)で大活躍したアベンジャーズ最強ヒーロー、キャプテン・マーベルが遂に帰ってくる。11月10日に公開されるマーベル・スタジオ新作映画『マーベルズ』は、予告編を観る限り、魅力的なキャラに溢れた作品になりそうだ。単独作『キャプテン・マーベル』のその後、『エンドゲーム』で姿を現したキャプテン・マーベル/キャロル・ダンバース(ブリー・ラーソン)はいつも宇宙の平和を守るのに忙しそう。あのニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)でさえ大変な時でも彼女を呼ぶのに躊躇していた。そんな彼女が『エンドゲーム』後にどう動いていたのか、最新作で彼女の新たな物語が紡がれる。

 キャプテン・マーベルといえば、記憶に新しいのが、ドラマシリーズ『ミズ・マーベル』の最終話のエンドクレジットシーン。パワーを出そうとしたミズ・マーベル/カマラ・カーン(イマン・ヴェラーニ)がクローゼットに吹っ飛んだかと思うと、キャロルに入れ替わっていたという衝撃展開。実はそれが『マーベルズ』の布石になっている。なんと本作では、キャロルとカマラ、そして『ワンダヴィジョン』にも登場したキャロルの親友の娘モニカ・ランボー(テヨナ・パリス)の3人が、それぞれパワーを使うと入れ替わってしまうのだ。そのため、彼女たちは必然的に一つのチームとして動くことに。しかし、そこで注目したいのは、ずっと“独り”で戦っていたキャロルにとって、チーム戦が何を意味するのかだ。マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)にはアベンジャーズをはじめとする魅力的かつ強いチームがこれまでもいくつか登場してきたが、この“マーベルズ”は一体どうなりそうなのか。メンバー個々のこれまでと能力のポテンシャル、相性を含め考えてみたい。

アベンジャーズ最強にして孤高のヒーロー、キャプテン・マーベル

 キャプテン・マーベルのことを最初にスクリーンで捉えた時のことは忘れられない。なにせ、あの時の私たちは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』での絶望の中、クレジットシーンでニック・フューリーが連絡をしていたキャプテン・マーベルのことを心底頼りにしていたから。そんな彼女の単独作『キャプテン・マーベル』では1995年を舞台に、記憶を改竄された彼女がクリー人の味方という立場でスクラル人と戦っていた。しかし、地球に墜落したことをきっかけにフューリーと接触し、自身が本当はアメリカ空軍基地に所属するパイロットだったことを思い出す。そして、彼女のパワーの源が四次元キューブ……つまりインフィニティ・ストーンのうちの一つ、スペース・ストーンであることも明かされた。

 『キャプテン・マーベル』では、彼女がフューリーとスクラル人のタロス、そして家族同然のパイロット仲間マリア・ランボーとウェンディ・ローソン(マー・ベル)が残した“猫”のグースと共に宇宙を旅する。しかしそれは“覚醒前”であって、本作のヴィランであるスプリーム・インテリジェンスとの戦いに苦戦するも“不屈の心”を持った人間であった記憶を思い出し、能力にフルアクセスできるようになると彼女は“最強”になった。『エンドゲーム』で見せたサノスを圧倒するほどのパワーは敵のみならず仲間も持て余すほど。最強なったキャロルは宇宙と地球の架け橋であり正義の象徴となるも、もう仲間は必要ない。そんなふうにして彼女はアベンジャーズ最強にして孤高のヒーローとなった。

 地球のヒーローだけで対処しきれない時にはアベンジャーズと共闘するも、馴れ合わないのが彼女のスタイル。一匹狼のキャロルがかつての友人、フューリーとどのように再会するのかだけでなく、新たにアメリカ空軍時代の親友の娘であるモニカ・ランボー、そして自分の大ファンのミズ・マーベルとどのようにチームを組むのかは、やはり気になるところだ。かつて空軍やクリーの特殊部隊に所属していたとはいえ、協調性が高かったり集団行動が好きそうな感じだったりは全くしない彼女が独りで宇宙の星々を救うのは、根底に「誰も巻き込みたくない」という気持ちがあるから。実際、彼女はこれまでに多くのものを失ってきている。喪失感との折り合いも含め、“誰かと力を合わせること”はもしかすると彼女にとって、本作で一番乗り越えなければいけないポイントになるかもしれない。

キャプテン・マーベルを家族のように慕うモニカ・ランボー

 モニカは先述の通り、キャロルの親友・マリアの一人娘だ。2人が会った時(『キャプテン·マーベル』)、モニカは11歳で、何を隠そうキャプテン・マーベルのスーツをデザインした張本人である。その後、大人になった彼女は母とキャロルに憧れて宇宙飛行士を目指し、“S.W.O.R.D.”のエージェントに就職した。

 彼女の能力に関しては未だ明確に語られていない。しかし予告編では身体を発光させたり、光を集めた拳で敵を退けるほどの力を持っている。原作では光を含む電磁波に変身でき、助けた人にスペイン語で“脅威のキャプテン”と呼ばれた。そして英語圏で「キャプテン・マーベル」と呼称されるようになる。つまりキャプテン・マーベルやミズ・マーベルのように原作では彼女も“マーベル”を冠するキャラクターであり、だからこその“マーベルズ”なのだ。実際、ミズ・マーベルの方がキャプテン・マーベルのファンガール感が優っているが、モニカも彼女に憧れて宇宙関連の仕事に就き、今はフューリーが指揮する宇宙ステーションS.A.B.E.R.の敏腕エージェントとして活躍している。つまりキャロルは2人のファンと一緒にチームアップすることになるわけだ。

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