『ブギウギ』スズ子たちと対立するキーパーソンに 升毅と橋本じゅんが今後の展開を左右?

 実際のところ、本作の公式ガイドである『連続テレビ小説 ブギウギ Part1』(NHK出版)にて橋本は、「自分が育てた少女たち」という言葉を口にしている。彼が演じる林とは、まさにUSKの快活な父親的存在なのだ。さらに彼は、「このドラマの少女たちは、情熱を持ち続けることで夢をかなえていきます。才能のあるやつは羽ばたいて行け!というのが、林が絞り出す最後の気骨」とも語っている。劇中における林の立ち位置にかなり自覚的なようである。

名作ドラマにこの人あり! 『ブギウギ』橋本じゅんが強面とギャップのある人情キャラに

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 それはやはり升も同じ。彼は「大熊社長という男は、大きな人です。(中略)会社のこと、社員のこと、関わっている人たちのことを考えながら、社長としての在り方がしっかりとある」と、大熊という役どころの立ち位置について明言。「涙もろい部分もあるのですが、そこは見せずに厳しい決断を下していかないといけない」と続け、このキャラクターならではの苦悩についても言及している。たんなるカタブツなどでは決してないのだ。

 そんな2人のパフォーマンスは真逆の性質を持ったもの。橋本は動的で、升は静的だ。2人で1つの“USKの親的人格”を生み出さなければならないためバランス取りが難しそうだが、さすがは両者ともに百戦錬磨のバイプレイヤーといったところだろうか。橋本はすべてが軽快で、升は重々しい。スズ子たちがどんより暗くなったときは橋本の出番であり、逆に調子づいているときは升の出番。『ブギウギ』は物語の展開こそ緩急が激しいが、作品全体の均整がとてもよく取れている。このあたりにも、橋本と升の俳優としての力が強く影響しているはずだ。

 公開がはじまったばかりの映画『おまえの罪を自白しろ』でも共演しているこの2人が、USKやスズ子らだけでなく、『ブギウギ』の“今後”に大きく関係してくるのではないだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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