『ブギウギ』スズ子たちと対立するキーパーソンに 升毅と橋本じゅんが今後の展開を左右?

 次から次へと新展開を繰り広げ、感情が追いついていくのもやっとな朝ドラ『ブギウギ』(NHK総合)。「梅丸少女歌劇団(USK)」の少女たちは大人たちと対立し、舞台に立つことができないどころか、稽古すらままならない状況だ。

 ヒロイン・スズ子(趣里)たちと対立せざるを得ない立場にあるのが、升毅が演じる大熊熊五郎と、橋本じゅんが演じる林嶽男である。2人とも、今後の展開を左右するキーパーソンだ。

 升が演じる大熊は、歌舞伎や映画などを手がける興行会社・梅丸の社長。つまり、USKも含めた一大組織の最高責任者だ。厳格な人物ではあるが、重々しい口調で発せられる言葉の数々からは、彼がいかに芸事というものを愛しているのかが分かる。苦々しい思いでスズ子たちと対立している人物なのだ。いっぽうの橋本が演じる林は、USKの音楽部長にして現場責任者。もっとも近くでスズ子たちの成長を見守ってきた人物である。特定の個人に非があるわけではない。すべての原因は世界恐慌による経済打撃。板挟み状態で誰よりも苦しんでいるのは彼かもしれない。

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 大熊と林について、“今後の展開を左右するキーパーソン”だと記したが、2人はこれまでもずっと重要人物だった。物語の中心に立つのは少女たちだ。本作はまだはじまったばかりではあるが、この短い期間、スズ子らの成長過程を私たち視聴者は見守ってきた。親のような気持ちになっている方は少なくないだろう。スズ子には両親がいるわけだが、USK内で悪戦苦闘している娘の様子を見ているわけではない。我々と大熊や林たちだけしか目にしていない少女たちの姿というものが確実にある。ひたむきに稽古に打ち込むスズ子たちに、何か声をかけたくなるのが視聴者の親心というもの。そうした意味でこの2人は(とくに林は)、私たちの代弁者のような存在なのだ。

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