『家政夫のミタゾノ』の“クセ”になる崩壊と再生 新相棒・桜田ひよりも絶妙なアクセントに

 現代は価値観が多様化してきており、中には自分が理解できないものもあるだろうが、人それぞれの価値観は否定されるべきではない。でも、たとえば浮気のような、いわゆる“良くないこと”をするのに「価値観」を理由にしてもいいのだろうか。いや、そもそも全く知らない価値観さえ、この世の中にはたくさんあるのだなあ……。

 そんなことを考えてしまったのが『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)第2話である。

 「行けば絶対離婚しない」というジンクスがあるほど人気の高級ブライダルサロン「セイ・イエス」のオーナー・幸田愛(真飛聖)の自宅に派遣された三田園(松岡昌宏)と若手家政婦の実優(桜田ひより)。愛は仕事も順調で、結婚して10年になる夫の純(福井晶一)との夫婦仲も良好……に見えたが、ミタゾノさんたちは着任して早々、愛が純に浮気の証拠としてカフェで不破倫子(野村麻純)に指輪を渡している写真を突きつける場面に遭遇。しかし、純は「倫子はセカンドパートナー。プラトニックな関係で、僕らがいい夫婦関係を継続するには必要な存在なんだ」と開き直ってしまう。「そんな勝手な言い分は通用しない」と愛は詰め寄るが、純は「自分の価値観を押し付けるのはやめてくれ」と、まったく取り合ってくれない。

 ミタゾノさんの言葉を借りるならば、セカンドパートナーとは、その言葉通り、妻や夫以外の2番目のパートナーのことで、婚外恋愛を求める既婚者同士の新しい関係性のひとつ。実際に海外で増えてきているもののようで、異性の友人関係とも異なり互いに恋愛感情があることが特徴的。でも関係性としてはあくまでもセカンドで、そもそものパートナーとの関係を壊さないという暗黙のルールがあるという。そのため、基本的には純が言うようにプラトニックな関係になる。

 古いと言われようが従来の価値観で考えれば、いい年代のふたりが互いに恋愛感情がある中で、そんな清い関係を保つことができるはずがない。もちろん、愛もそのように考えてなぜかミタゾノさんを伴い、純の不貞行為の決定的証拠を掴むために張り込みを開始したがなかなか決定的な証拠を掴むことができなかった。そこで、倫子にも夫・貞一(市川知宏)がいることを知った愛は大胆にも貞一と倫子を招待し、4人で食卓を囲むことに。

関連記事