ウォン・カーウァイ初期2作品『いますぐ抱きしめたい』『欲望の翼』4Kレストア版で劇場公開
ウォン・カーウァイ監督の『いますぐ抱きしめたい』と『欲望の翼』が4Kレストア版で蘇り、特集上映『ウォン・カーウァイ ザ・ビギニング』として12月8日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて劇場公開されることが決定した。
2022年、『恋する惑星』『天使の涙』『ブエノスアイレス』『花様年華』『2046』の5作品が4Kレストア版で劇場公開され大ヒットを記録したのも記憶に新しいウォン・カーウァイ監督作品。昨年上映されなかったデビュー作『いますぐ抱きしめたい』と、レスリー・チャンやマギー・チャンらが共演した監督第2作『欲望の翼』が、4Kレストア版で劇場公開される。
『いますぐ抱きしめたい』は、ヒーローでもマフィアでもない若者たちを主人公に友情と悲恋を描いたウォン・カーウァイの監督デビュー作。第42回カンヌ国際映画祭批評家週間カメラドール(新人監督賞)を受賞した。
香港の暗黒街でヤクザな暮らしを送るアンディ(アンディ・ラウ)のもとに、これまで会ったことのない従姉妹のマギー(マギー・チャン)がランタオ島から訪れる。そこへアンディの弟分ジャッキー(ジャッキー・チュン)から電話が入る。借金の取り立てにてこずるジャッキーを助けるべく、アンディは夜の街へと走り出した。その帰り道、アンディは恋人からある衝撃的な言葉を聞かされる。これをきっかけにアンディとマギーは急接近するが、今度は借金取りに追われる側となってしまったジャッキーを助けに向かったアンディは、そこでトラブルに巻き込まれてしまう。身も心もボロボロになったアンディは、ランタオ島に戻ったマギーと愛の日々を過ごすが、再びジャッキーが問題を起こし駆けつけたアンディを待っていたのは……。
『欲望の翼』は、1960年の香港を舞台に、都市に生き、自由を求める若者たちの孤独と恋愛模様を描いた群像劇。のちに何度もタッグを組むクリストファー・ドイルをはじめて撮影監督に迎えた。
「1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。君とは“1分の友達”だ」。ヨディ(レスリー・チャン)はサッカー場の売り子スー(マギー・チャン)にそう話しかける。ふたりは恋仲となるも、ある日ヨディはスーのもとを去る。ヨディは実の母親を知らず、そのことが彼の心に影を落としていた。ナイトクラブのダンサー、ミミ(カリーナ・ラウ)と一夜を過ごすヨディ。部屋を出たミミはヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)と出くわし、サブはひと目で彼女に恋をする。スーはヨディのことが忘れられず夜ごと彼の部屋へと足を向け、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)はそんな彼女に想いを寄せる。やがて彼らの醒めない夢は、目にもとまらぬスピードで加速する。
『いますぐ抱きしめたい』は、2005年の劇場上映以来の劇場公開となり、実に18年ぶりにスクリーンに登場する。『欲望の翼』は、近年劇場公開されたデジタルリマスター版ではカットされていたマギー・チャンのシーンが復活したオリジナル版での上映となる。
あわせて特集上映のオリジナルビジュアルも公開。また、9月8日よりムビチケ前売り券(税込1500円、オンライン券のみ)が発売される予定だ。
■公開情報
『ウォン・カーウァイ ザ・ビギニング』
12月8日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて公開
配給:ハーク
『いますぐ抱きしめたい』
出演:アンディ・ラウ、マギー・チャン、ジャッキー・チュン、アレックス・マン
監督・脚本:ウォン・カーウァイ
製作:ローヴァー・タン
撮影:アンドリュー・ラウ
美術:ウィリアム・チャン
1988年/香港/カラー/99分
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『欲望の翼』
出演:レスリー・チャン、マギー・チャン、カリーナ・ラウ、ジャッキー・チュン、アンディ・ラウ、レベッカ・パン、トニー・レオン
監督・脚本:ウォン・カーウァイ
製作:ローヴァー・タン
製作総指揮:アラン・タン
撮影:クリストファー・ドイル
美術:ウィリアム・チャン
1990年/香港/カラー/95分
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