天海祐希はなぜ多くの人たちを魅了するのか? ドラマ、映画、舞台など2023年の大活躍
天海祐希が主演を務める『合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~』(カンテレ・フジテレビ系/以下『合理的にあり得ない』)が最終回を迎えた。天海ファンの多くが本作の終了に未ださみしさを拭えないでいることはSNSからもうかがえる。
8月8日に56歳を迎える天海であるが、彼女の勢いは増すばかりだ。8月4日にはゲキ×シネ『薔薇とサムライ2-海賊女王の帰還-』(以下、『薔薇とサムライ2』)が公開される他、10月には舞台『レイディマクベス』が控えている。また、公開が見送られる結果となったが、劇場版『緊急取調室 THE FINAL』が全国の映画館で現在上映されているはずであった。
天海のファンは宝塚時代からのファンも多いが、筆者を含めて20~30歳代の熱狂的なファンも少なくない。天海がこんなにも多くの人たちを魅了するのはなぜなのだろうか。
視聴者に「笑い」を誘う天海
天海はキャリアウーマンの役をこれまでに多く演じてきた。その中でも『離婚弁護士』(フジテレビ系)の間宮貴子、『トップキャスター』(フジテレビ系)の椿木春香、『BOSS』(フジテレビ系)の大澤絵里子は、誰もが憧れるであろう美しく、知的な女性だ。いずれもクールな女性であるが、お茶目な要素やドジな要素を兼ね揃えている。天海はそうした要素をしっかりと押さえ、大切にし、ユーモアたっぷりに表現し、それぞれの人物の魅力をうまく引き出した。
『合理的にあり得ない』天海祐希が役に込めた生きざま あり得なさを突き抜けて自由へ
『合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~』(カンテレ・フジテレビ系)最終話は本作らしさが満載の内容だった。 涼子(…
ここ数年においては、天海がもつコメディエンヌの要素を大々的に発揮することが期待された作品が多い。2021年に公開された『老後の資金がありません!』は「老後2000万円問題」という深刻な問題を扱った作品であるものの、天海の顔芸や体当たりの演技などによってコメディ・エンターテインメントに仕上がった。また、先日最終回を迎えた『合理的にあり得ない』では天海と松下洸平は長年組んでいるお笑いコンビのような相性の良さを見せ、二人の掛け合いは視聴者の笑いを誘った。加えて本作では、バブリーファッションに身を包んで登場したり(第2話)、芸者に身を扮して踊ったり(第6話)して視聴者を楽しませた。
舞台においても「観客を楽しませたい」という天海のあたたかい思いが感じられる。2022年9月~12月まで富山・新潟・大阪・東京で上演された『薔薇とサムライ2』において天海は海賊女王アンヌ・デ・アルワイダを演じた。本作は歌あり、ダンスありの賑やかな舞台である他、天海の数ある華やかな衣装の中にはファンならば誰しも涙を流して喜びたくなるもの(※サプライズのため情報は非公開)もある。
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ついに最終話を迎えた『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(日本テレビ系)。天才医師たちが難手術に立ち向かう“医療ドラマ”の様相…
人を笑わせたり、楽しませたりすることが得意な天海であるが、お笑い好きの笑い上戸でもある。『合理的にあり得ない』の放送前には多数のバラエティ番組に出演したが、口を大きく開けて笑う姿や共演者の発言にハンカチで顔を隠しながらクスクスと笑う姿は印象的であった。
天海がバラエティ番組などで声をあげて笑う姿やドラマなどで見せる諧謔的な演技は私たちの緊張をほぐし、ゲラゲラと笑うことを誘い出しているかのようだ。