松坂慶子、『らんまん』を語る 怒るシーンの撮影日は「まっすぐ歩けないくらいへとへと」

松坂慶子、『らんまん』出演を語る

 毎週月曜日から金曜日に放送されているNHK連続テレビ小説『らんまん』(土曜日は1週間の振り返り)。前半戦のクライマックスとなる第13週にあわせて、松坂慶子よりコメントが寄せられた。

 松坂が演じるのは、万太郎(神木隆之介)と綾(佐久間由衣)の祖母・タキ。演じるにあたっては、「勝負強くて快活で気のいい性格で負けん気が強い、ちゃきちゃきのおかみ、という感じでスタートできればと」と快活なイメージを心がけていたという。

 また撮影現場の雰囲気も良好だったそうで、「神木さんは、みんながいい気持ちで仕事場にいて、いい集中の仕方が出来るような雰囲気づくりを常にしてくださっていました」と神木の座長ぶりを絶賛した。

松坂慶子(槙野タキ役)コメント

『らんまん』への出演が決まった際の心境

ドラマの舞台の高知は日照時間も長くておおらかな土地柄だと思ったので、厳しい中にも、高知の人の、はちきんらしい明るさ、勝負強くて快活で気のいい性格で負けん気が強い、ちゃきちゃきのおかみ、という感じでスタートできればと思いました。

台本を読んだときの物語とタキの印象

タキさんの時代はコロリが襲った直後の時代でしたが、この3年間のコロナで大変だったので、現代との合せ鏡的なところもありますね。タキさんは家を支えていかないといけないという男勝りな勝ち気な厳しいところと、情のあるところがあるけれど両方が嘘ではなくて両立していて拮抗して、そういう風になるといいと思いましいた。どんなに厳しいことを言っても愛情に紐づいていることで、何としても家を守るという、そういう役柄だと伺いました。

『らんまん』の放送が始まってからの周囲の反響

万太郎は病弱で本当に立派に成長するのか心配だし、重い気持ちも抱えながらやっている1週目、2週目だったのですが、できあがった作品を見るとオープニングの自然や、神木さんの明るさや快活さ、全体の造りがとても朝ドラらしくて。見てくださる方が、タキさんを怖がらないで、受け入れてくださって本当に良かったと思いました。

好きなタキのシーン

愛情深い女性的なところが第1話の初登場シーンで仏壇に手を合わせるところだけで、あとは叱っている厳しいシーンばかりだったので、最初のシーンは大事に演じました。私自身は、どちらかというと、昨年放送のあった、土曜ドラマ『一橋桐子の犯罪日記』で演じた桐子さんのほうが近いと思うんです(笑)。今回は自分とは全く違う役柄を演じなければいけなくて、厳しく怒るシーンの撮影の日なんか、帰ってもまっすぐ歩けないくらいへとへとになっていましたね。家族や子供に先立たれて、そしてまた自分も大事な人を残して逝く、という経験は自分にはないんだけれども、自然と切なさが分かって無理なく演じられたのが不思議でした。やはり脚本の力や演出家のアドバイスのおかげですね。

撮影現場の雰囲気

神木さんは、みんながいい気持ちで仕事場にいて、いい集中の仕方が出来るような雰囲気づくりを常にしてくださっていました。三山ひろしさんは、さすが演歌の実力のある方だなぁと、とても通る声で寿恵子さんの着物を選ぶのにも、堂々としていらして印象的でしたね。それと、みんなで前室でけん玉を教えていただいて、認定証も頂いたんですよ。市蔵役の小松さんはとても大きなお声で「よろしゅう」と言っていらして、最初のころは競うように大きな声でやっていましたね。タキさんは第12週以降になると歳も取って病気もあって弱ってくるんだけど、市蔵さんが私の分まで活気づけてくださるのが、楽しいというかおかしかったですね。綾を演じる佐久間由衣さんも、とても土佐ことばも一生懸命やっていらして、本当に役を生きているという感じがしました。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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