『作りたい女と食べたい女』は痛みを掬い上げるドラマだ “恋の行方”を描く続編への期待
社会にはまだ「女性は男性に恋をするもの」という“常識”がある。野本さんが春日さんへの恋心に気がついた本作では、その“常識”の影に隠れていて、野本さん自身も気がついていなかったような壁にぶつかることがあるかもしれない。だが、“常識”を越えて自分の気持ちに素直になるという大きな一歩を踏み出したからこそ、野本さんが新たに出会える仲間もいるはずだ。
本作は、観ている私たちを無意識に縛っている“常識”に向き合う時間をくれる。野本さんや春日さんが新たな仲間と共に、互いの凝り固まった心を解きほぐしていく時、きっとわたしたちの心も柔らかくなっているだろう。早くも野本さんと春日さんの心穏やかな日々を見守れる本作の放送が待ち遠しい。
『作りたい女と食べたい女』が切り取る日常の違和感 様々な“当たり前”からの解放
『作りたい女と食べたい女』(NHK総合/以下『つくたべ』)は、同じマンションの同じ階に住む、利害関係がピタリと合う女性同士がたま…
■放送情報
夜ドラ『作りたい女と食べたい女』続編
NHK総合にて、2024年初頭スタート 毎週月曜〜木曜22:45~23:00放送(全20話)
出演:比嘉愛未、西野恵未ほか
原作:ゆざきさかおみ
脚本:山田由梨
音楽:伊藤ゴロー
制作統括:坂部康二(NHKエンタープライズ)、大塚安希(MMJ)、勝田夏子(NHK)
制作:NHKエンタープライズ
制作・著作:NHK、MMJ
写真提供=NHK