『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』第3作の気になるネタバレ解説 ライラのその後は?

『GotG』第3作のネタバレ解説

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします! 今回は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』のちょっとマニアックなネタバレ解説です。

 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』は、もともとジェームズ・ガン監督が、シリーズ1作目から3部作を想定していたということもあり、今までの映画で語られてきたことが実は伏線で、本作で回収された部分もいくつかあります。特にロケットまわりについて。それらを中心にお話ししましょう。(以下、ネタバレあり)

ロケットが義肢に固執するのは?

 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』1作目からそうですが、ロケットが義足や義眼、またバッキ―ことウィンター・ソルジャーの義手(人工アーム)に興味を持つというか固執していますよね。これは彼がメカ好きということもあるのですが、本作で彼のかつての親友、ライラたちが肉体と機械(メカ)の融合生命体だったことが明らかになりました。失った親友たちの面影をこうしたパーツに見出しているのかもしれません。

 なお、ディズニープラスの『マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』(以下、『ホリデー・スペシャル』)で、ネビュラはロケットにクリスマスプレゼントとしてウィンター・ソルジャーのアーム(どこから仕入れたんだろう?)を贈っています。ロケットはこのお返しにネビュラの腕をナノテクを応用したスーパーアームにアップグレードしたのかな?

 『ホリデー・スペシャル』つながりでいえば、あのドラマでマンティスがドラックスのナッツを勝手に食べてしまったので、今回ナッツがらみでドラックスがマンティスにいじわるなことを言ったり、ケヴィン・ベーコンの誘拐騒動がタブロイド紙のネタになったりと、ニヤリとするようなリンクがありますね。

ライラは実は生きている?

 これはファンの希望的観測が入っているのですが、実は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』1作目でロケットたちがザンダー星で騒ぎを起こし、ノバ軍(警察)に捕まり、刑務所に送られる流れとなります。この際、囚人としてチェックされるシーンで、ロケットのプロフィールがモニター上にデータとして表示されます(ディズニープラスで見返す方は、22分02秒目あたり)。そこにSUBJECT:89P13と表示される。この番号はハイ・エボリューショナリーがもともとロケットにつけた名(認識番号)です。

 つまり、ノバはロケットが89P13という番号を振られた生物であることを認識していたわけですね。ここで注目したいのは、ロケットの仲間(ASSOCIATES)としてGROOT=グルートと、LYLLA=ライラの名があがっていることです! つまり、ノバはライラの存在を知っていた? これはもともとジェームズ・ガン監督がいつかライラを登場させようとしての伏線だと思うのですが、なぜ死んだはずの(というかライラという名を知っているのは、ロケットとその仲間たちだけです)ライラのことを知っているのか?

 単純にガン監督がライラの出し方を途中で変更したための矛盾かもしれないのですが、ファンとしてはライラは実はロケットの知らないところで生き延びていて、ノバはライラとロケットの関係を知っている、と妄想したいです。

 ライラの声を演じているリンダ・カーデリーニはマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でホークアイことクリント・バートンの妻であるローラを演じていますが、彼女はジェームズ・ガン監督が絡んだいくつかの映画に出ており、その縁で起用されたのでしょうか?

グルートはガモーラに恋している?

 本作の最後でガモーラをグルートが見送る際、ちょっともじもじしていますよね。そういえば『アベンジャーズ/エンドゲーム』で過去から来たガモーラとネビュラの会話の中で、ガモーラが「こいつ(ピーター・クイル/スター・ロード)と私が付き合うようになるの?」と聞くとネビュラが「こいつか木(つまりグルート)の2択だった」と返します。つまりネビュラ的には、グルートもガモーラと付き合える存在なわけです。したがってグルートがガモーラに恋心を抱いてもおかしくないですよね。

 なお、カウンター・アースでグルートが巨大化して住民を脅かす際、ガーディアンズのメンバーは、グルートに「怪獣(カイジュー)になって」と、“ジャイアント・モンスター”ではなく“カイジュー”という言葉を使っています。ガン監督はDCの『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』でもスターロのことを“カイジュ―”と言っており、怪獣という言葉はアメリカ人のオタクたちにとってもポピュラーな言葉です。ちなみにグルートは1950年代にマーベルが出版していた怪獣もののコミックの中に、人類を脅かす巨大植物怪獣として登場します。

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