清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠による運命的な出会い 『日曜の夜ぐらいは...』で意気投合
サチの口から繰り返される「ダメなんだよ、楽しいの」という言葉に、彼女がこれまで人知れずそっと諦めてきたものの多さや、自らに課してきた“努めて通常モードで”というローテーションの裏にある本音が垣間見えた。
回想シーンによると、制服姿のサチに向かい合って座る邦子は車椅子ではなかった。いつ、何がきっかけで邦子が車椅子生活を余儀なくされることになったのかはまだ明かされていないが、そのタイミングで本人はもちろんサチも何かしら諦めなければいけないことが様々出てきたのだろう。最初は憐れまれたり、容易く同情されたりしながらも、公営住宅から離れられないサチを置いて周囲はどんどん新しい世界に飛び込んでいき、当たり前に変化し、やがて話は合わなくなり、LINEも来なくなったのかもしれない。
翔子もまた通知ゼロのスマホ画面を見て「つまんねぇ人生」とこぼしていたし、どうやら若葉も今とは全く異なる生活をしていた過去があるようだ。祖母の富士子(宮本信子)が覗く双眼鏡の先にある豪邸・幸田家はかつて彼女たちの持ち物だったのかもしれない。分かっているのは、家族写真に大きくバッテンを付けられた母親であろう女性の不在と、彼女は“男と金に負けた側の人間”らしいことだけだ。
せっかくこんなに意気投合した3人なのに、奇跡的な出会いだったのに、だからこそ楽しい思い出はそのままにしておきたいとサチは連絡先交換を拒んだ。また話し相手のいない日常に各々戻っていった3人の生活はどんなふうに交わり合うのだろうか。
■放送情報
『日曜の夜ぐらいは...』
ABCテレビ・テレビ朝日系にて、毎週日曜22:00〜放送
出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、川村壱馬(THE RAMPAGE)、やついいちろう(エレキコミック)、今立進(エレキコミック)、椿鬼奴、飛永翼(ラバーガール)、橋本じゅん、和久井映見、宮本信子ほか
脚本:岡田惠和
演出:新城毅彦、朝比奈陽子、高橋由妃、中村圭良
企画・プロデュース:清水一幸
プロデューサー 山崎宏太、山口正紘、郷田悠(FCC)、浅野澄美(FCC)
制作協力:FCC
制作著作:ABCテレビ
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