『水星の魔女』エアリアルの正体が判明 プロスペラに愛を見るスレッタと残酷な“陰謀”

 学園のイベントだったはずが、反スペーシアン組織「フォルドの夜明け」のソフィとノレアの乱入によって事態は一転。実戦仕様のガンダムに乗った2人によって、次々と破壊されていく。アリヤがスレッタとチュアチュリーに退避の指示を出すも、ソフィたちによる攻撃は激しさを増していくばかり。エアリアルを「人殺しの道具」だと語るソフィに対して否定するスレッタは、何のためにエアリアルが作られたのか自問自答する。

 これはベルメリアとプロスペラの会話の中で明らかになった。エアリアルに乗っているスレッタはなぜデータストームの影響を受けないのか。他の誰かが操っているのではと考えたベルメリアはエアリアルの正体が何者かをプロスペラに問うのだった。

「いるわよ、スレッタのすぐ側に。データストームのその先で私たちを待っている」

 この言葉が意味しているのは、プロスペラの娘であるエリクトがエアリアルに取り込まれているということだ。つまり、エリクト=スレッタではないということでもある。PROLOGUEでは容姿が似ていることから「2人は同一人物ではないか」という可能性も示唆されていたが、ここで明確に否定されることになった。となると、気になるのはスレッタの存在。彼女は一体何者なのだろうか。

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』 前日譚「PROLOGUE」冒頭5分

 そして、これまでスレッタへの愛情を見せてきたプロスペラはエリー(エリクト)の幸せを叶えるためにクワイエット・ゼロに参画していることも判明。スレッタはプロスペラに絶対的な“愛”を見ている。しかし、プロスペラは最初からスレッタのことなど見ていなかった。この事実をスレッタが知るときが来たならば、それは存在価値が揺らぎかねない。一方でスレッタの中でミオリネの存在が大きくなっているのもSeason2になってから感じていることだ。陰謀があったにせよ、学園での生活はスレッタにとって存在価値を見出す場所となっている。そこは唯一の救いなのかもしれない。

 さて、プロスペラの陰謀が明らかとなりこれまでの伏線が回収された第14話。ラストシーンで「逃げたら一つ、進めば二つ」というプロスペラからの教えに涙を流すスレッタがあまりも無邪気で、残酷だ。スレッタの幸せを願わずにはいられない回だった。

※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

■放送情報
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
Season2:MBS/TBS系全国28局ネットにて、毎週日曜17:00〜放送
企画・制作:サンライズ
原作:矢立肇、富野由悠季
監督:小林寛
出演:市ノ瀬加那(スレッタ・マーキュリー)、Lynn(ミオリネ・レンブラン)、阿座上洋平(グエル・ジェターク)、 花江夏樹(エラン・ケレス)、古川慎(シャディク・ゼネリ)
シリーズ構成・脚本:大河内一楼
キャラクターデザイン原案:モグモ
メインキャラクターデザイン:田頭真理恵、
キャラクターデザイン:戸井田珠里、高谷浩利
メカニカルデザイン:JNTHED、海老川兼武、稲田航、形部一平、寺岡賢司、柳瀬敬之
音楽:大間々昂
©創通・サンライズ・MBS
公式サイト:g-witch.net
公式Twitter:@G_Witch_M
公式TikTok:@g_witch_m

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