創作テレビドラマ大賞『月食の夜は』3月25日放送 新人の吉田日向&外原寧々が主演に抜擢

『月食の夜は』3月25日放送

 第46回創作テレビドラマ大賞『月食の夜は』が、3月25日にNHK総合にて放送されることが決定した。

 創作テレビドラマ大賞は、毎年放送作家協会とNHKが共催で行っている新人発掘企画で、『月食の夜は』は第46回の大賞受賞作。脚本の竹川春菜がヤングケアラーとしての体験を持つ当事者たちから取材して物語を紡いだ。

 天文好きの中学3年生・宮内駿は、同じクラスの岸本翠を好きになる。勢いで告白するも結果は惨敗。駿に素っ気なく振る舞っていた翠は、実は人知れず家で心の病を患う母の面倒を見ていた。母のケアで勉強も休息も叶わない翠の葛藤を知った駿は、自分の無力さを痛感しながらも何とか助けたいともがく。翠が傷ついたある夜、駿は“これを逃したら12年後”と言われる珍しい月食を見ようと誘い出す。

 主人公の駿役と翠役には、吉田日向と外原寧々がオーディションで抜擢された。そのほか、大野泰広、小林涼子、足川結珠、山﨑玲奈、犬塚心、安藤玉恵、安達祐実がキャストに名を連ねている。

コメント

吉田日向(宮内駿役)

これは月食から始まる、未来を描ききれない2人の物語。初めての事ばかりで、沢山の方々に助けていただいた撮影でした。その中で積み重ねた、宇宙への憧れ、将来への不安、そして何より翠のことが「好き」という想い。そんなひたむきな駿と僕が向き合った日々。ラストシーンで感じた感動は、言葉に出来ません。「好き」という想いだけで、人は誰かの為に勇気を振り絞る事が出来る、そう教えてくれた駿とこの作品が、僕は大好きです。

外原寧々(岸本翠役)

翠は自分の気持ちに蓋をして、常に限界のラインで過ごしている繊細な子です。スタッフさんと話し合いをしながら、丁寧に、大切に演じました。ヤングケアラーと呼ばれる方々がいることを、この作品を通して沢山の方に知って頂きたいです。少しでも周りの人を信じてみたり、希望を持てるきっかけになればいいなと思います。

竹川春菜(脚本)

寄り添うってどういうことだろう。その答えを探して書き始めた物語でしたが、スタッフ・キャストの皆さん が真摯に作品に向き合ってくださり、私自身が寄り添うことの心強さを経験する制作期間となりました。是非多くの方にご覧頂けたら幸いです。そして届けたい人のもとにこの作品を届けることができたなら、これ以上嬉しいことはありません。

優河with魔法バンド(主題歌・音楽)

今回初めて音楽全体を作る形で『月食の夜は』に携わる事が出来て、本当に嬉しく思います。盟友・魔法バンドと共に作り上げた沢山の音の数々が、物語と共に皆様の元に届くのだと、今から胸を躍らせています。確かだと信じていた事が崩れ、不確かな何かにふと救われたりする。この物語の主人公たちのように、不確かな世界で自分に出来る事は何だろうと私も考えを巡らせています。
確かに輝く星を見つめながら。

相澤一樹(演出)

「月食は、月に投影された地球自身の影を見る、少し珍しい現象―」。今回準備する中で出会った、とあるエッセイの一節です。はるか遠くの月を見ても、そこに映るのは自分。なんか面白いものだなぁと思った記憶があります。
でも、もしかしたら人生も同じかも。ずっと先の未来を変える術を、自分の近くに見い出して……、そんな風に、人は日々を乗り切っているのかもしれません。そんな事を思いながら作ったドラマでした。見た人がほんの少し、未来の自分の行方に、一筋の光を感じられる事を願って。

■放送情報
第46回創作テレビドラマ大賞『月食の夜は』
NHK総合にて、3月25日(土)22:00~22:44放送
脚本:竹川春菜
出演:吉田日向、外原寧々、大野泰広、小林涼子、足川結珠、山﨑玲奈、犬塚心、安藤玉恵、安達祐実
制作統括:真鍋斎(NEP)、菓子浩(NHK)
プロデューサー:家冨未央(NEP)
演出:相澤一樹(NEP)
主題歌・音楽:優河with魔法バンド
制作:NHKエンタープライズ
写真提供=NHK

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