『大病院占拠』渡部篤郎は今回も黒幕か? 病院が隠す“真実”と警察の関与について考察

『大病院占拠』渡部篤郎は今回も黒幕?

警察側の思惑は?

 武蔵は青鬼に「自分が人質になるから他の人質を解放してほしい」と要求し、4人の人質と交換することを約束する。だが神奈川県警本部長・備前武(渡部篤郎)が「今すぐに制圧しろ」と命じ、警備部の管理官・丹波一樹(平山浩行)がリーダーの青鬼を狙撃し突入する。しかし青鬼の正体は、本物の青鬼によって身代わりにされていた、脱出計画を企て捕まった外科部長の佐渡稔(阪田マサノブ)で、警察が人質を撃った形となった。

 少人数でもSISとの銃撃戦に負けない鬼たちはどれだけエリートなんだ……という疑問は置いておいて、知事の命がかかっているからなのか、備前は急に焦り出す。渡部篤郎はこれまで数多くの黒幕を演じてきた俳優なことからも、少なくとも何らかの秘密を握っているのだろう。逆に、もし鬼側とグルだった場合、銃撃戦で鬼たちを成敗できなかったのは、あえてそうしなかったのかもしれない。

灰鬼と桃鬼の復讐劇と裕子のかかわり

 佐渡が重傷を負い、その返り血を見てパニックになった桃鬼はトイレに駆け込み、そこに心配した灰鬼がやってくる。その正体は武蔵の担当医で、最初に鬼たちに見せしめで射殺されたはずの常陸(水橋研二)と、その娘・亜理紗(浅川梨奈)だった。

 曲者役者の水橋が早々に退場するのはおかしいと思っていたが、予想通り鬼の仲間だった。娘の復讐のために父親が付き添っているのか? 娘は血を見るのがトラウマのようで、血まみれになるような状況で大事な人を亡くしている過去がありそうだ。しかし、職場を敵に回すというのは相当な憎しみがあるのだろう。第1話で常陸が武蔵を診察した時に、医師の仕事をしている身でありながら、ガソリンスタンド事件の時の行動を「一緒に見ていた娘も正しいって」と言って武蔵の行動を肯定し励ましていただけに。この親子は武蔵への敵対心はないが、その正義感を利用しようと掻き立てているのかもしれない。

 常陸が鬼となれば武蔵が巻き込まれたのは計画通りと確定したが、裕子もわざわざ武蔵に電話をして診察の時間に絶対来るようにと念を押していたので、やはり鬼と繋がっている可能性が十分にある。佐渡が脱出を企て薬を取りに行く時も、マークをするように裕子がついていったのも怪しい。もはや医師たちのクーデターに近いのかも知れない。鍵となるのは、因幡(明日海りお)にメールで病院の真相究明してほしいと時間指定で呼び出したのは誰なのか、というところだ。

 しかし佐渡が反乱を試みたことから、裕子と佐渡は結託していたと思われてしまい、武蔵夫妻に罰を与えると、冷凍庫に閉じ込められた娘・えみり(吉田帆乃華)の映像が映し出された。公式サイトで第5話のあらすじを読むと、えみりを拉致したワンボックスカーが埠頭で見つかり、意外な場所に監禁されていることがわかるようだ。船内の冷凍庫なら感染関係に繋がってくるが、果たして。

 やはり病院は感染に関わるものを隠していて、それには警察や知事も関係している。今の段階で考えられるのは、青鬼が大事な人をその感染関係のことで亡くしたということだ。2月11日放送の第5話では、鬼の正体が全員わかる模様。予告編を観ると鬼たちの仲間割れの匂いもするので、次回も要チェックだ。

■放送情報
『大病院占拠』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00~放送
出演:櫻井翔、比嘉愛未、ソニン、白洲迅、宮本茉由、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、平山浩行、津田寛治、稲葉友、阪田マサノブ、笠原秀幸、筒井真理子、渡部篤郎
脚本:福田哲平
演出:大谷太郎
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:尾上貴洋、茂山佳則
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/dbs/
公式Twitter:@dbs_ntv
公式Instagram:@daibyoinsenkyo_ntv

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