『還魂』ロスにオススメのドラマ3選 イ・ジェウク出演作から時空を超えたロマンスまで

 イ・ジェウク主演の『還魂』が、シーズン2でエンディングを迎えた。歴史にも地図にも存在しない大湖国を舞台にしたファンタジーロマンスにハマった人も多いことだろう。今回は、『還魂』ロスに陥っている人にオススメしたい3作品を紹介したい。

『恋愛ワードを入力してください~Search WWW~』

 イム・スジョン主演ドラマ『恋愛ワードを入力してください〜Search WWW~』で、イ・ジェウクは無名の俳優ソル・ジファンを好演し注目された。

 インターネットサービス業界を舞台に、韓国のネット業界の裏側を詳細に描いて話題になった本作。ポータルサイト業界2位の会社・バロで、業界1位を狙うためにチームを組むぺ・タミ(イム・スジョン)とチャ・ヒョン(イ・ダヒ)。もともと真逆の価値観を持つ2人の女性が、ぶつかりながらも業界の頂点を目指していく姿に「かっこいい!」と共感した人も多い。

 『還魂』でスターの地位を確立させたイ・ジェウクが本作で演じたのは、劇中劇『義母はいったいなぜ?』に出演しているソル・ジファンだ。

 この『義母はいったいなぜ?』は、あり得ないことが次々と起きる典型的なマクチャンドラマ(非現実的で展開に無理があるようなドラマ)でかなり笑える。そんなドラマを夢中になって観ているキャリアウーマンのチャ・ヒョンが注目していたのが、ドラマの中でクズ男を演じたソル・ジファンだ。

 あることをきっかけにヒョンとジファンは実際に出会うことになるのだが、ドラマの中とは全く違うジェントルマンなジファンにヒョンは心を奪われる。そしてジファンをなんとか売り出したいと「ファン」を名乗りバックアップをしていくのだが、次第に2人は恋愛感情を抱くようになる……という展開が描かれる。

 ジェウクが演じるジファンがとても爽やかでいい味を出している。収入も社会的地位も自分より上のヒョンが、持っているものを駆使して自分を応援してくれる姿に戸惑いながらも素直に感謝する。売れない役者として卑屈になりがちなシチュエーションなのだが、ジファンにそういったところが全くない。

 そして恋愛に不器用なヒョンのお願いごとをスマートに受け入れるところもキュンとくる。決してジファンも恋愛慣れしているわけではないのだが、それ以上に素直になれないヒョンの心の中を見抜いているかのような、スマートな対応にハートをわしづかみにされるのだ。

 ヒョンが自身の持っている人脈とインターネットを駆使して、ジファンをどのようにバックアップしていくのか。韓国ネット社会のリアルを目の当たりにできるところも面白い。

 本作は、イム・スジョン&チャン・ギヨンが演じるカップルが主人公ではあるのだが、イ・ダヒ&イ・ジェウクカップルの爽やかさが、作品の良いスパイスになっていることは間違いない。

『ザ・キング:永遠の君主』

 パラレルワールドにある「大韓帝国」の皇帝、イ・ゴン(イ・ミンホ)と現代の大韓民国で刑事として活躍するチョン・テウル(キム・ゴウン)の時空を超えたラブストーリーを描いた『ザ・キング:永遠の君主』。並行する2つの世界を繋ぐ門を通ることで、大韓民国と大韓帝国を行き来するという壮大なスケールの物語だ。

 大韓帝国には王室があり、皇帝として君臨しているのは、イ・ミンホが演じるイ・ゴンだ。彼は幼い頃に伯父の謀反によって実父を殺されるという不幸な出来事に遭遇した。危うく殺されかけたゴンを突然現れた何者かが救い、その者が落としたIDカードを巡ってゴンの時空を超えた旅が始まる。

 何しろイ・ミンホが演じる皇帝・ゴンが抜群に魅力的だ。白馬に乗って時空を超え、大韓民国・ソウルの街中に颯爽と現れるシーンはインパクトがある。そこに居合わせた刑事・テウルが、まさにゴンが探し求めていたIDカードの持ち主だったと分かり、馬から降りていきなり抱きしめる。まさに第1話からぐいぐい引き付けられ、物語にのめり込んでいく展開だ。

 物語は、ゴンとテウルのラブストーリーと並行して、ゴンの父を殺した伯父、イ・リム(イ・ジョンジン)が2つの世界を支配しようと企むサスペンス的要素も組み込まれている。

 また大韓帝国の描き方が興味深く、韓国時代劇と現代劇をミックスさせた描写が面白い。ゴンに仕える乳母は、私たちも見慣れている韓国時代劇の女官の姿をしており、ゴンの愛馬は正七品という身分が与えられている。韓国に王室制度が残っていたら、こういう国になっていたかもしれないな……と楽しく想像できるのも醍醐味。ファンタジー系が好きな人にはぜひ観てほしい作品の一つだ。

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