『舞いあがれ!』由良先輩が舞を再び支える? 朝ドラの“重要人物”再登場シーンを振り返る
『おちょやん』(NHK総合)では、ヒロイン・千代(杉咲花)の父・テルヲ(トータス松本)が再婚し、千代が奉公に出されるきっかけとなった継母・栗子(宮澤エマ)を想起する。登場当初は、千代を不幸にした、恨んでも恨み切れないような酷い人物だった。
夫・一平(成田凌)が不倫相手を妊娠させたために離婚し、千代は孤独になってしまう。そんな折に、千代は栗子と再会する。子ども時代に憎んだ相手ではあったものの、栗子に声をかけられたことをきっかけに、栗子とその孫・春子(毎田暖乃)と3人で暮らすことに。歳を重ね、栗子は悪女のような人物から、千代を温かく包み込むようなキャラクターへと変わり、千代を元気づける存在になった。女優の千代に花籠を届け続けていた謎の人物の正体も栗子だったことが分かり、視聴者を感動させた。栗子の再登場は、歴代朝ドラの中でも予想外の展開だったといえる。
宮澤エマは『おちょやん』に欠かせないスパイスだった 栗子の再登場は千代の未来を予言?
杉咲花主演のNHK連続テレビ小説『おちょやん』。4月26日より放送の第21週「竹井千代と申します」から宮澤エマが再登場して話題と…
そして『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)は、ヒロイン・安子(上白石萌音)にとって優しい兄の算太(濱田岳)だ。算太は家業の和菓子屋「たちばな」での修行を真面目にやらず、父・金太(甲本雅裕)と衝突して勘当されてしまう。算太は出征し、復員後は安子の嫁ぎ先・雉真家に居候する。安子と兄妹で力を合わせて「たちばな」の再建を目指すも、安子が稼いだ再建費用を持ち逃げして姿を消してしまう。さらに、算太を探しに行った安子に「捨てられた」と娘・るい(深津絵里)は誤解して、心に深い傷を負ってしまう。
そんな安子とるいを断絶させるきっかけを作ってしまった算太の再登場は、るいの娘・ひなた(川栄李奈)が働く「条映太秦映画村」でテレビCMが撮影される際、謎の振付師「サンタ黒須」として現れた時だ。るいと42年ぶりに再会を果たした算太は、持ち逃げした「たちばな」の再建資金が入った口座の通帳をるいに渡し、その後、他界する。長い時間をかけた伏線回収の再登場となった。
『カムカムエヴリバディ』は“今ここにある奇跡”を慈しむ物語 算太と稔の再登場に寄せて
「どこの国とも自由に行き来できる。どこの国の音楽でも自由に聴ける。自由に演奏できる。るい、お前はそんな世界を生きとるよ」 『…
歴代朝ドラのヒロインに影響を与えた重要人物たちの再登場を振り返ってみるにつけ、『舞いあがれ!』で特に気になるのは、舞がリスペクトし、視聴者の心を鷲づかみにした「なにわバードマン」の由良先輩(吉谷彩子)だ。舞が航空学校に転校したことで、由良先輩の登場シーンがなくなり、残念に思っていた。しかし第12週の予告にチラッと映っていて、舞と再会している模様。由良先輩の再登場は、舞にとってどのような影響を及ぼすのだろうか。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number 「アイラブユー」
制作統括:熊野律時、管原浩
プロデューサー:上杉忠嗣
演出:田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地:東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供=NHK