『鎌倉殿の13人』横田栄司の鬼の形相が頭から離れない “死に顔”を描いた和田義盛の特別さ
第41回では、巴御前(秋元才加)もまた強い印象を残す。巴は木曽義仲(青木崇高)亡き後、義盛の館へと身を寄せていた。義盛と深い絆で結ばれた巴は、和田合戦を前に「戦で死ねれば本望です」と戦に出る覚悟を伝えるが、義盛の望みは彼女が生き延びることだった。まっすぐな目で巴を見つめ「もし俺に何かあった時は、お前は鎌倉を離れろ」と伝える義盛と、かつて巴に「生き延びろ」と伝えた義仲の姿が重なる。義仲も義盛も、巴に深い愛情を向けていた。彼らの思いに応え、巴は生きることを選ぶ。
「我こそは、忠臣、和田義盛の妻、巴なるぞ!」
巴は鎧に身を包み、薙刀を手に、追手を圧倒する。だが、その目には涙が浮かんでいる。悲しみを振り切るように叫ぶ姿が切なかった。
■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK