『鎌倉殿の13人』和田義盛は横田栄司の見事なはまり役に 上総広常と重なるその生き様
実朝と義盛の友情のようで、友情とは言い切れない特別な関係性。ミュージカルを中心に活躍してきた実朝役の柿澤、文学座に所属し、シェイクスピアの舞台など数多く出演し続けている義盛役の横田。舞台での共演もあり、三谷幸喜が作・演出を手がけた舞台『愛と哀しみのシャーロック』では兄弟も演じている。
ちなみに、公式サイトでは脚本家・三谷幸喜がインタビューで本作を執筆するにあたり、様々な作品からインスピレーションを受けたと語っている。その中でも「和田義盛と三代将軍・実朝。2人の関係は、『ヘンリー四世』に出てくるフォルスタッフとハル王子に重なります」と言い、シェイクスピアの『ヘンリー四世』を挙げていた(※)。
父・頼朝や兄の頼家(金子大地)に何かを教わったり、どこかに遊びに行ったり、忘れがたい思い出のようなものがない実朝。他人には心を閉ざしがちな実朝が誰よりも頼りにしていたのが義盛で、そのピュアで素朴な愛らしさは、実朝に会うために女装して髭に付けたピンクのリボンにも表れていた。そして、義盛の妻となった巴御前(秋元才加)のひたむきな瞳からも彼の人柄がよく伝わる。義盛がいかに愛されるべき存在か、正直で素朴な彼が信頼されて愛されてきたか……。
第41回「義盛、お前に罪はない」では、いよいよ「和田合戦」が描かれる。実朝と育んできた強い友情を超える絆、巴御前との愛情など、最後まで見届けるしかない。
参照
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/special/interview/074.html
■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK