ディーン・フジオカ、中村倫也、松下洸平 朝ドラを飛躍の機会にした人気俳優たち

松下洸平

八郎が最後にノートに綴った切ない言葉 『スカーレット』夢は叶っても一緒にいられない残酷さ

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 松下洸平は朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)で、主人公・喜美子(戸田恵梨香)の夫、十代田八郎役に、オーディションを勝ち抜いて抜擢された。

 舞台経験が長く、それまでもテレビドラマにゲストなどで出演はしていたものの、まだ顔が知られ過ぎてはいなかったがゆえに、穏やかで才能ある陶芸家であり、妻の陶芸の才能を認め、複雑な思いを抱きながらも支えるという八郎役は、彼そのもののように見えるほどハマっていた(ネット上では「八郎沼」という言葉も生まれた)。

 奥二重で切れ長の涼し気な目元と八郎の武骨なセリフ回しが、昭和の俳優のような印象で新鮮だった。

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 そして2021年の『向こうの果て』(WOWOW)で、ヒロインに殴られ、蹴られ、壮絶な最期を遂げる君塚公平役を演じきった後、『最愛』(TBS系)で演じた刑事・宮崎大輝、通称“大ちゃん”役で、人気を不動のものにした。学生時代には両想いだった真田梨央(吉高由里子)を、ある時期は事件の犯人として疑いながらも、徐々にもう一度好きな気持ちが凌駕してくるという難しい気持ちの変化を好演。物語の緊迫感と謎も最終話まで維持され、ドラマもキャラクターも大人気となった。白ワイシャツ姿で腕まくりする大ちゃんには、やはり昭和の匂いを感じた。

 10月からは、『アトムの童』(TBS系)に出演が決定している。まだ役の詳細が明かされていないが、全編眼鏡姿らしい。どんな役になるのか期待して待ちたい。

岡部大

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 最後にもうひとり期待をかけたいのは、朝ドラ『エール』(NHK総合)で、ヒロインの妹と結ばれるピュアな男を演じた、お笑いトリオ・ハナコの岡部大。今どきこれほど“朴訥”という言葉を体現できる俳優もなかなかいない。その後主演を務めた『しろめし修行僧』(テレビ東京系)での托鉢僧姿もハマり過ぎていた。まだまだ色々な役ができるだろうし、この見た目を裏切る悪い役などもアリだと思う。

 朝ドラという正統派ドラマで日本中に広く顔を知られることで一気に注目を集め、ものすごい量の視線にさらされた結果、どの俳優も顔がより出来上がっていく。朝ドラは、俳優をより輝かせる学校なのかもしれない。

■配信情報
『連続ドラマW HOTEL -NEXT DOOR-』
WOWOWにて配信中(全6話)
出演:ディーン・フジオカ、阿部純子、尾美としのり、とよた真帆、坪倉由幸(我が家)、益岡徹、永井大、根岸季衣、モロ師岡、矢田亜希子、池田良、朝井大智、嘉島陸、髙橋洋、村上弘明(友情出演)、石橋蓮司 、加藤雅也、草笛光子ほか
原作:石ノ森章太郎『HOTEL』(小学館)
監督:御法川修
脚本:山浦雅大、川口清人
音楽:木戸崇博、村田有希
企画・プロデュース:武田吉孝、井口喜一
プロデューサー:井口正俊
企画協力:石森プロ、大石賢一
協力:ホテルニューオータニ(東京)、ホテルニューオータニ幕張
制作プロダクション:ジャンゴフィルム
製作著作:WOWOW
©︎石森プロ ©︎WOWOW

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