『ちむどんどん』効果で沖縄料理ブーム到来か 暢子や賢秀の好物は現地でどう食べられてる?

『ちむどんどん』効果で沖縄料理ブーム到来か

 連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK総合)も放送が始まって4カ月が経ち、これまでたくさんの料理が登場してきた。

 スターバックス コーヒーが期間限定で発売している3種の地元フラペチーノ「JIMOTOフラペチーノ」で全国3カ所の中から沖縄が選ばれるなど、沖縄をモチーフにした製品や沖縄料理をいろいろな場所で見かけるように感じる。実際のところ、売上などに影響はあるのだろうか。

 5月31日付の琉球新報によると、沖縄物産企業連合は2022年2月期決算において、2期ぶりに増収増益となったと発表。新型コロナウイルス禍が続く中、県外向け販路拡充の取り組みが奏功し、業績回復につながったという。さらに、羽地社長は「今年は復帰50年やNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の効果で第1四半期の業績が19年度を上回っている」と話した。(※1)

 また、ブルーシールアイスを販売するフォーモストブルーシールの6~7月の売り上げは前年同期比58%増で、コロナ前の2019年と比べても12%増えた。沖縄県外の商業施設などで開かれる沖縄物産展での販売が伸び、『ちむどんどん』の影響を感じているという。(※2)

 東京出身で沖縄在住の筆者は、沖縄料理が出てくると身の回りと照らし合わせながら観ることが多い。沖縄に来て見聞きした食材や料理を紹介したい。

 シークワーサーをかじったことはないが、筆者が4年前に沖縄へ引っ越してきたとき、庭にシークワーサーの木があった。ドラマと同じ青い実がたくさん実っていて、近所の人に「これ、シークワーサーだね。ジュースにできるよ」と教えてもらい、子どもたちと一緒に木から集め、原液のままだと酸味が強いため砂糖と水を加えてジュースにした。沖縄ではボトルに入ったシークワーサーの果汁がスーパーやお土産屋さんにも売っている。

 また、作中で、フォンターナのオーナー・房子(原田美枝子)がシークワーサーの皮をペペロンチーノにすりおろして風味を加えたように、ゆずやかぼすの感覚で焼き魚に添えるなど料理にも使われている。

 パイナップル、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、島バナナなどのフルーツが季節になると農協に並び、時には近所の方からお裾分けしてもらうこともある。

 中でも、沖縄県の在来種である島バナナ。生産農家が少ないため、希少で販売価格は輸入バナナのおよそ10倍ほど。筆者が暮らす沖縄の離島では、島バナナの木を多く見かける。作中では良子(川口春奈)のもとに別居状態の夫・博夫(山田裕貴)が訪れる際に持参していた。

島バナナ
近所で見かけた島バナナ/筆者撮影

 緑の状態のまま切り落とした房ごといただいたこともあり、ひもでつるして追熟させていただく。1本10〜12cmほどでモンキーバナナのような小ささで、桃のようなフルーティさと少しの酸味がある。この島バナナを使ったジュースは、フルーティさとバナナのとろみが美味しく、通常のバナナジュースよりも気に入っている。沖縄でチャンスがあれば味わってほしい。

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