2022.07.28 14:00

『プレデター：ザ・プレイ』誕生のきっかけは？　ダン・トラクテンバーグ監督が語る

文＝リアルサウンド映画部

　8月5日よりディズニープラス「スター」にて独占配信される『プレデター：ザ・プレイ』。監督を務めたダン・トラクテンバーグからコメントが到着した。

　1987年公開の第1作から、クロスオーバー作品も含め全6作品、世界中でカルト的人気を誇る『プレデター』シリーズ。本作は、高度な科学技術を駆使した武器を持つ宇宙で最も危険な戦士プレデターと、人類の攻防を描く人気シリーズの最新作となる。

　舞台は、300年前のアメリカ。主人公は、ネイティブ・アメリカン最強の部族の女性ナル。荒野のハンターたちと共に育ち、自身も戦士である彼女に目に見えぬ危機が迫る。生きるために狩りをする人類vs狩りをするために生きるプレデター。狩るか狩られるか、種族と技術の壁を越え、戦士の誇りをかけた“最初の戦い”が始まる。

　アーノルド・シュワルツェネッガーと『ダイ・ハード』のジョン・マクティアナン監督のタッグによって誕生した1作目『プレデター』以降、エイリアンとプレデターとの究極の戦いを描いた『AVP』シリーズを含め6作品ものタイトルが作られた人気シリーズ『プレデター』。これまで語られることのなかった300年前の物語が紡がれる本作に関して、『ザ・ボーイズ』や映画『10 クローバーフィールド・レーン』を手がけてきたトラクテンバーグ監督は、1作目のあるキャラクターが本作誕生のきっかけを作っていると語る。

　そのキャラクターとは、主人公のダッチ少佐（アーノルド・シュワルツェネッガー）がリーダーを務めるコマンド舞台に所属する兵士のビリー。ビリーは舞台の中でも斥候を得意とする兵士で、鋭い第六感を持つ。自分や部隊の仲間に迫る危機をいち早く察知し、皆にアラートを出す。一人、また一人と次々仲間がプレデターに狩られていく中で、ダッチを除いて最後まで生き残った優れた兵士だった。演じたのは、ネイティブ・アメリカンの血を引くソニー・ランドハム。『ポルタ―ガイスト』や『48時間』など、80年代のハリウッド作品で活躍した俳優だ。

　トラクテンバーグ監督は、「小学3年生の時、『プレデター』を観たという年上の子たちと空手大会に聞く途中、彼らがずっと映画のことを話していました。その中で、ネイティブ・アメリカンの偵察兵で、滝にかかる橋の上でプレデターと戦うビリーというキャラクターがいると彼らが話していたことを、今でも鮮明に覚えています」と、ビリーとの衝撃の出会いを振り返った。

　彼らの話に登場したビリーは当時のトラクテンバーグ監督の心に強く残ったようで、その後何年も経ってから本作の基礎になったことを、監督は指摘している。「『プレデター』ではビリーはチームの一員にすぎませんでしたが、彼のような人物にフォーカスを映したかったのです。『ザ・プレイ』では、これまでこのような映画で主役にならなかったような人物が作品を引っ張っていくのです」と語り、これまでにない新たなタイプの主人公の登場を示唆している。