『新・信長公記』King & Prince 永瀬廉の新たな魅力が開花 陰寄りの役柄で映える“瞳”の演技

『新・信長公記』で永瀬廉が見せた瞳の演技力

 信長役の永瀬は、想いを内に秘めている役に扮することが多い。たとえば、2019年放送のドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)で演じた明智も、強く見えるが実は脆いキャラクターだった。クラスメイトの前にいる時は飄々としているが、家に帰るとひとりで涙を流しているような。視聴者に鮮烈な印象を残した『おかえりモネ』(NHK総合)や、映画『真夜中乙女戦争』のように、どちらかというと“陰”寄りの役柄で映える印象がある。

 彼を見るたびに思わされるのが、“瞳”の演技力がずば抜けていることだ。何を考えているのか読めない役柄は、自ずと瞳の表現が重要になってくる。そこで永瀬は、光を味方につけて、瞳孔の大きさまでをも操ってしまうのだ。『新・信長公記』でも、みやびの歌に勇気づけられる場面では、子どものように愛らしい瞳に。敵対する相手と戦う時は、覇気がない瞳になる。もしかすると、この人は戦が好きではないのかもしれない……と想像させるような。

 飄々としているが、甘いものが好きだったり、時に優しい言葉をかけてくれたり……。本作の信長には、時折愛くるしさも見える。永瀬がこれまでに演じてきた役柄と比較すると、“闇”に寄りすぎていないからこそ、新たな魅力が開花しそうだ。

 また、本作には、関西ジャニーズJr.時代、永瀬と苦楽をともにした西畑大吾も秀吉役で出演している。永瀬は、自身のラジオ番組『永瀬廉のRadioGARDEN』(文化放送)で「すごいよね! これこそ、エモいって言葉が似合う」と話していたが、仲良しな2人のドラマ上でのバトルも、見どころのひとつになってくるだろう。歴史上の秀吉は、信長の家臣であり、強い関係性で結ばれていたと言われている。本作での2人は、どうなっていくのだろうか。非情な男・徳川家康(小澤征悦)の転入で、何やら不穏な空気を漂わせている銀杏高校。今後の展開に注目していきたい。

■放送情報
『新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~』
読売テレビ・日本テレビ系にて、毎週日曜22:30~23:25放送
出演:永瀬廉(King & Prince)、山田杏奈、西畑大吾(なにわ男子)、萩原利久、犬飼貴丈、三浦翔平、満島真之介、濱田岳、小澤征悦、柄本明
原作:甲斐谷忍『新・信長公記~ノブナガくんと私~』(講談社『ヤンマガKC』刊)
脚本:金沢知樹、伊達さん
監督:中島悟、豊島圭介
チーフプロデューサー:沼田賢治
プロデューサー:中山喬詞、小島祥子、清家優輝
共同プロデューサー:三上絵里子
制作協力:ファインエンターテイメント
制作著作:読売テレビ
(c)読売テレビ
公式サイト:https://www.ytv.co.jp/shinchokoki/
公式Twitter:@shincho_drama
公式Instagram:@shincho_drama

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