『美男堂の事件手帳』コプリを追うソ・イングクとオ・ヨンソ コミカルな“韓ドラあるある”も

 連続殺人犯の真犯人であるコプリとの格闘の末、コプリに逃げられてしまうナム・ハンジュン(ソ・イングク)。もみ合った際に犯人のDNAを採取することに成功する。しかし、コプリによって、容疑者のチェ・ヨンソプ(チャン・ヒョクジン)は殺害されてしまう。

  ハンジュンを巫堂と信じるヨンソプが死の間際に、亡くなっている娘が何を言っているのか問う場面では、ハンジュンの人間性が描かれた。ヨンソプを苦しみから救い、楽にする「愛してる、父さんは私を一度も失望させなかった」という言葉を告げるのだ。巫堂のフリをしているだけのハンジュンの心根が非常に優しく、相手を思いやることのできる人物だということがよくわかるシーンだ。

 一方、ハン・ジェヒ(オ・ヨンソ)は、犯人をヨンソプだと断定して捜査をおこなった自分を責める。今までの自分のおこないを、先輩刑事チャン・ドゥジン(チョン・マンシク)に謝罪し、心機一転、コプリを捕まえることに執念を燃やす。そんなジェヒに、ドゥジンは自分を老害だといい、自分よりも若いジェヒが有能でプライドが傷ついたと打ち明ける。年甲斐もなく意地を張ったというその姿に、自分よりも若い上司が突然やって来て、感情の折り合いがつかない中で頑張っていたドゥジンが切なくなる。

 今までのことはチャラだとドゥジンが笑顔を見せたとき、ジェヒも初めて笑顔を返す。いつも固まったような顔でいるジェヒが、同僚に気を許し始め、彼女の心に少し変化が訪れたことがわかる。いつも怒っているジェヒは、兄の死後心が休まることがないのだろう。明るかったジェヒの変わりようが痛ましい。

 ハンジュンは、卓越したプロファイルで、被害者の遺体の状況の違いから、犯人の気持ちを読み解いていく。彼は友人のハン・ジェジョン検事(ソン・ジェリム)を殺害したコプリを警察よりも先に逮捕することを目論む。

 第8話では連続殺人の被害者が練習生として芸能事務所に所属していたことがわかり、ハンジュンとジェヒのそれぞれがオーディション会場に潜入捜査をする。アイドルのオーディションに挑むジェヒとドゥジンの姿が笑いを誘う。

 ハンジュンは、被害者が映っている動画が保存されたスマホを手に入れるが、ジェヒに見つかってしまう。押収しようとする彼女と逃げるハンジュン。そこにハンジュンのチームメンバーと、警察のメンバーが加わり、全員がスマホをめぐって追いかけ合う。”韓ドラあるある“の、髪をひっぱったり、ズボンが破れたりと、役者陣の動きがコミカルで面白く、ドタバタの喜劇が繰り広げられる。

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