「豆しばはどこに?」「ブシロード多すぎ!」 新作アニメ60本のCMを調べてわかったこと

ブシロードCMが多い印象の秘密は、番組後にあり

 筆者が特に多いと感じていたブシロード関連のCMは512本中20本(約4%)。決して少ないわけではないですが、体感と比べると「あれ、もっと多くない?」となってしまったのが正直なところ。

 その疑問の正体は、番組後のCMにありました。テレビでは番組中のCM(※「タイムCM」と言う)だけでなく、番組後に次の番組が始まるまでに流れるCM(※「スポットCM」と言う)もあります。このスポットCMも調べて計算してみると1003本中88本(約9%)がブシロード関連のもの(特に多いのがスマートフォン用ゲームとカードゲーム)となり、その多さを実感できるでしょう。

【グルミク × 映画「五等分の花嫁」】コラボCM

 特に番組終了直後にブシロード関連のCMが流れることが多く(60番組中14番組)、印象がより強まります。おかげで筆者は調査中に見まくったスマートフォン用ゲーム『D4DJ Groovy Mix』の映画『五等分の花嫁』コラボのCMを丸暗記していまいました。

 ちなみにスポットCMで断トツで多いのがスマートフォン用ゲームのCMで、490本中97本。ブシロード作品が多いのは先述のとおりですが、サイゲームス作品も29本(そのうち『ウマ娘 プリティーダービー』が16本)、Yostar作品も12本とよく見かけます。また美少女キャラクターが妙に気になることを言ってくる『ブレイブソード×ブレイズソウル』のCMも長く続いていますが、今クールも新作が見られて安心させられます。

ベストアニメCM演出賞は『カッコウの許嫁』第7話!

 アニメの内容とCMがリンクするという奇跡にたまに出会えるのもアニメCMウォッチの醍醐味のひとつ。『カッコウの許嫁』第7話ではAパート後のCMでバラエティ番組『ニッポン視察団』(テレビ朝日系)の「外国人363名に調査!鎌倉・江ノ島の名所&名物ベスト20」が紹介された直後に、鎌倉駅がデカデカと登場する遠足シーンからBパートがスタートしました。この一連の美しい流れこそ、この週のアニメCMのハイライトと言えるでしょう。

 ここまで紹介してきた以外にも「今このマンガアプリやこのラノベレーベルではこの作品を推してるんだ、その内アニメ化するのかな」といった有益そうなことから「保険はチューリッヒとアクサダイレクト、結局どっちがいいんだ」「Renta!のCMのレンタウロスはどこに行ったんだろう」などいろいろな気付きを得られるアニメCMウォッチ。アニメはサブスクで観るのももちろん快適ですが、時間に余裕がある時は放送で観てみるのも一興でしょう。

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