村上虹郎、『未来への10カウント』ボクシングを通して得た発見 「西条、荒らしますよ!」
4月14日からスタートした木村拓哉主演ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)。
松葉台高校ボクシング部を舞台に、熱き高校生たちと共に、再び人生のリングに立つ桐沢祥吾を筆頭に、大人たちの奮闘を描いた学園スポーツドラマ。木村が演じる桐沢は、かつて高校時代にボクシングで4冠を達成したレジェンドだった。しかし、その後の人生で生きる希望を完全喪失。そんな桐沢が高校のボクシング部のコーチに就任し、人生のリベンジマッチに挑むーー。
回を追うごとに、まるでラウンドを重ねるかのように熱を帯びていく同作。5月12日放送の第5話から登場する村上虹郎に話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
自身と共通点の多い“西条桃介”という人物
ーー村上さんは松葉台高校のボクシング部に転校してくる1年生、西条桃介を演じられます。プロフィールには「ボクシング部の誰よりもボクシングがうまいトラブルメーカー」と紹介されていますが、村上さんが解釈した“西条桃介”とはどんな人ですか?
村上虹郎(以下、村上):親はいるんですけど、孤独な体質というか。あまり味方がいないんですよね。精神的にも肉体的にも味方が少ない。もちろん大阪(心斎橋)でボクシングをやっていた頃は、味方にトレーナーくらいはいたんでしょうけど、それ以外にはあまり……。やはり性格に難ありなので、ある程度歳を重ねた大人じゃないと、彼を寛容に包み込めない。そういうとがりきった若さの象徴みたいなキャラクターでもあります。でも、経験値は高そうというか。それはもちろんボクシングもですし、家庭環境の複雑さとか、周りよりは色々な苦労をしていますよね。周囲とは毛並みがちょっと違います。
ーー大人にならざるを得ない環境だったのも影響していそうですね。
村上:それもありますね。他の人間よりかは人生に絶望している。希望がないわけじゃないんだけれども、そのグラデーションが若干濃いというか、希望の部分がちょっと少ないと思うんです。若干ヤンキー入っていますしね(笑)。ストリート感というか。
ーーああ、ストリート感!
村上:ストリート感がやっぱり強いですね。進学校の松葉台高校には、今までにいないタイプだと思います。
ーー複雑な環境のなかで、唯一希望を見出せたのがボクシングだったと。
村上:そうですね。にっちもさっちも行かないときに出会った。たぶんもともと喧嘩はするタイプなんでしょうけど、ボクシングを始めたことによって基本的にはやらなくなった。
ーーご自身との共通点はありましたか?
村上:共通点……集団行動が苦手(笑)。
ーーそうなんですね(笑)。
村上:あとは、先輩付き合いが下手なところ(笑)。自分が先輩である方が多いこともあって、上手ではないなと思います。好きな人は本当に好きだから、褒めたりするけど、ヨイショはあんまり得意じゃない。それから孤立感は若干……若干ですよ? 分かるかな。友達はいますけど(笑)。
ーー反対に、ここは共感できないという部分はありますか?
村上:西条のことは結構分かりますね。彼の特徴として、プライドがあると思うんです。それは実力主義からくるプライドというか。自分に実力があるからこそ、実力がない人を敬えない。でも逆に言うと、実力があるからこそ、優しくなるべきでもあると思うんです。ただ、そうはなれないのが、若さなんでしょうね。25歳の自分にもどこかそういう側面はあると思うから、共感できない部分はありませんでした。それから、西条には関西の気質があって、そんなに感情豊かじゃないはずなんですけど、少しだけ抑揚があるんです。僕の家族や友達にも関西人が多いので、身近な人をモデルにしながら演じています。