『逃亡医F』松岡昌弘が“追跡者”から“護る者”へ 妙子を殺そうとしたのは誰?

 分かり合えた友との別れ、都波(酒向芳)の死、後輩の裏切りーーさまざまな犠牲を払い、心を痛めながらも、妙子(桜庭ななみ)の死の真相を知るべく動く藤木(成田凌)。しかし、『逃亡医F』(日本テレビ系)の第8話のラストで、ついに妙子の存命を知ることとなる。

 藤木は、都波の遺言をもとに、「DDSη」を完成させる研究データを手に入れる。研究の素晴らしさを前に、一時的に気持ちが高揚するものの、妙子がのこした言葉「都波さんと“会わせて”」は、本当は「都波さんと“合わせて”」、つまり共同研究を示唆していたのだと気付けず、都波を死なせてしまったと自らを責める。

「うつむいていても地面は見えているよな? だったら前には進めるはずだ」

 そのままでいいから立ち止まるなと、拓郎(松岡昌弘)は藤木の背を優しく押す。オープニング映像にて、かつて「追跡者」だった拓郎は今、「護る者」となっていた。敵にすれば恐ろしいが、味方となればこれ以上強く、愛のある人はいない。

 美香子(森七菜)は、かつて都波が語った妙子とのトラブルについて探ろうと、都波の研究日誌を読んでいた。そこにあった「被験者」の文字にひっかかりを覚えた藤木は、かつての主治医・富樫(福田悠太)を訪ねる。かつて自身が怪我をして入院した際、「DDSη」を使って佐々木(安田顕)の薬を投与したのでは、と考えたのだ。富樫の挙動はどこか不審で、何かを知っている様子。藤木は、自分が「被験者」であることを想定し、自身をエサに佐々木と接触することを思いつく。

 佐々木にそのことを知らせるべく、藤木は長谷川(桐山照史)のもとへ。すると長谷川はなりふりかまわず、都波のデータをくれと彼に頭を下げる。長谷川がこうまでするには理由があった。身重の妻・浩子(大後寿々花)は難病・腹膜偽粘液腫に侵されており、手術を受けるには佐々木の協力が必要だった。そこで、妙子を佐々木に紹介したのも長谷川だったことが判明。しかし、妻を救いたいからといって、都波の命を奪っていい理由にはならない。そもそも「DDSη」のことを誰から聞いたのか……。長谷川への不信感は高まる。

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