『真犯人フラグ』凌介が犯人でない理由 篤斗の証言は「虚偽の記憶によるPTSD」?

『真犯人フラグ』凌介=犯人説はやはりない?

 “真相編”と題された後半戦へと突入した日曜ドラマ『真犯人フラグ』(日本テレビ系)。前回の第10話は、生きたまま凌介(西島秀俊)のもとに戻ってきた篤斗(小林優仁)が意識を取り戻し、事情聴取で「パパがママを殺した」と供述するところで幕を下ろした。これまでは失踪当日の行動や不倫疑惑など、人間性や状況証拠のみで世間から“真犯人”との疑いをかけられていた凌介は、ここにきて“被害者”の証言によってさらなる窮地に立たされるころになるわけだ。

 大勢のマスコミの前で阿久津(渋川清彦)たちから任意同行を求められた凌介。篤斗から名指しで犯人扱いされたことをにわかに信じられないでいる凌介だったが、阿久津は以前届いた光莉(原菜乃華)が監禁されている動画に映り込んだ椅子が、過去に凌介が購入したものであったという事実を突きつける。一方で「至上の時」では一星(佐野勇斗)や瑞穂(芳根京子)たちは、これまで通り林(深水元基)が犯人であるという線で調べを進めていく。そんななか、等々力建材の贈賄疑惑を追いかける河村(田中哲司)の元に、林から連絡が届くことに。

 冒頭の阿久津のナレーションにもある通り、篤斗の供述を信じるか信じないかが、この後半戦の最初の命題といえよう。凌介への事情聴取シーンで阿久津は、凌介が真帆(宮沢りえ)だけでなく光莉のことも殺したのだと篤斗が供述していると告げる。それは今回のエピソードで最も引っ掛かりを覚えるところだ。第6話で凌介のもとに真帆から「しし座流星群」の写真が送られてきて、生きているんだと喜んだのも束の間、それを叩き落とすかのように光莉が監禁されている動画が送られてくる。そして第7話でその撮影場所を割り出して踏み込んでいくものの、なんの手掛かりも得られずじまいであった。

 その監禁動画で光莉の背後に映っていた椅子の購入者を調べたことで凌介が容疑者として浮上したわけだが、今回のエピソードでの警察の捜査会議ではすでにその椅子はトランクルームに戻されていることがわかる。ちなみに凌介がトランクルームの鍵を失くしていることに気が付くのは、瑞穂と会見の練習に臨んでいた第4話のことである。仮に篤斗の供述通りであったとするならば、凌介の行動や発言が虚偽であるというシンプルな図式は充分に成り立つわけだが、それでも不可解な点は多すぎる。そう考えているうちに、ふたたび光莉が生きた状態で動画を撮影される姿が。時間軸のズレがない限り、篤人の供述には根幹から覆すだけの虚偽が入り混じっているということだろう。



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