宇野維正の興行ランキング一刀両断!

2021年公開作品、影のトップは『劇場版 呪術廻戦 0』、影の6位は嵐のライブフィルム

 しかし、ここで問題となるのは、ODS(非映画デジタルコンテンツ)作品として通常作品よりも高い特別料金での興行となっている『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』が、映連が定義する「映画作品」に含まれるのかどうかということ。「2020年12月1日から2021年11月30日までに公開された作品」としては、同じ松竹の配給で、同じく特別料金で公開された2020年12月4日に公開されたSnow Man主演の『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』も20億円以上の好成績を記録している。さらに、2021年には松竹ODS事業室が配給した『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(興収22億円)のようなヒット作もある。

 映連はこれまで、ODS作品の興収については「ODS関連」という名目で、あくまでも映画作品とは別の「参考資料」として発表してきた。かつては対象期間の1ヶ月のズレだけを留意しておけばよかった例年1月の映連の発表だが、コロナ禍を経て興行の形態そのものが様変わりした今年。映連のODS作品の扱いに変化があるかどうかにも注目してみたい。

■公開情報
『劇場版 呪術廻戦 0』
全国公開中
声の出演:緒方恵美、花澤香菜、小松未可子、内山昂輝、関智一、中村悠一、櫻井孝宏
原作:『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』芥見下々(集英社 ジャンプ コミックス刊)
制作:MAPPA
配給:東宝
(c)2021「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 (c)芥見下々/集英社
公式サイト:jujutsukaisen-movie.jp
公式Twitter:@animejujutsu

関連記事