佐藤二朗主演『さがす』場面写真公開 ヨン・サンホ、アミール・ナデリらからコメントも

佐藤二朗主演『さがす』新場面写真公開

 2022年1月21日公開の佐藤二朗主演映画『さがす』の新場面写真が公開された。

 本作は、『岬の兄妹』で国内外から高い評価を受けた片山慎三監督がオリジナル脚本で挑む、長編2作目にして、商業映画デビュー作。主演の佐藤は、不穏な言葉を残して娘の前から姿を消した父・原田智役を担当。ユーモラスなパブリックイメージを封印し、原田の直面する苦悩や、単純に割り切れない人間の善悪の曖昧さを表現する。

 公開された場面写真には、消えた父・原田智を演じる佐藤が感情を必死に押し殺している姿や、そんな父を探す娘・原田楓を演じた伊東蒼の悲哀を漂わせつつも奥底に秘めた想いを感じさせる強い眼差し、連続殺人犯・山内照巳を演じる清水尋也が日本刀を手に持ちただならぬ狂気があふれ出ている姿、抱きかかえられどこかに連れていかれる自殺志願者・ムクドリを演じる森田望智のどこか達観したような表情が切り取られている。

 また、『新感染 ファイナル・エクスプレス』のヨン・サンホや、『悪魔を見た』などのキム・ジウン、『駆ける少年』『CUT』などのアミール・ナデリ、石川慶、大森立嗣ら国内外の映画監督からコメントが寄せられている。

コメント

アミール・ナデリ(映画監督/『駆ける少年』『CUT』)

もしもあなたが自分のことをフィルム・ノワールや心理・社会派スリラー、サイコパスなキャラクターのファンだと思っているなら、是非この映画の複雑でダークな世界に足を踏み入れてください。
あなたの中にある境界線や忍耐レベルを試されるとともに、忘れることのできない映画体験ができるでしょう。

キム・ジウン(映画監督/『甘い人生』『悪魔を見た』)

恐ろしく、そして驚くべき映画だ。
どこに向かうのか予測できないストーリーテリングも驚異的だが、
締め付けられるように張り詰めた緊張感で殺人犯を追いつつ、
いつの間にか人間の深淵と罪の意識に向き合わせる演出に、観客は腰を抜かすだろう。
ジャンル的快楽とともに日本社会の病理現象に鋭く迫る、巨匠・黒沢清監督を思わせる。
日本映画界に恐ろしい新鋭が現れた。

コ・フン(映画監督/『Paper Flower』)

ミステリー、スリラーそしてドラマを自由自在に行き来する演出に完全に没頭しながら見られる映画だ。
俳優たちのエネルギッシュな演技とリアルな撮影、演出が、その没入感をさらに倍加させている。
類いまれに綿密に紡がれた映画のプロットが、ジャンル的な快感と映画的な楽しさを与えてくれる。
それに加えて、単純なジャンル的な面白さだけでなく、死と人間に対する深い洞察が感じられることが尚素晴らしい。
スリラーというジャンルを通して、社会から疎外された人間を大胆かつリアスティックに描き出す片山慎三監督の演出力に魅了されるだろう。
片山慎三監督の次回作がもう楽しみだ。

ヤン・イクチュン(監督・俳優/『息もできない』)

さがす。
全力疾走して、お父さんの元に向かうオープニング。ピンポン球が床に落ちてしまうエンディング。
もしかしたら始まりと終わりの全ては、愛という言葉かもしれない。

石川慶(映画監督)

佐藤二朗は言わずもがな、伊東蒼が、清水尋也が、森田望智が素晴らしくいい。役者がいいということはその後ろにすぐれた演出があるわけだが、役者にとってはものすごく試される現場だったんだろうなと思った。いや、でも本当に試されてたのは我々観客なのかもしれない、とラストカットを観ながら思ったりもした。

いのうえひでのり(劇団☆新感線 主宰/演出家)

失踪した父親を探す娘の物語と思いきや、アッと驚く展開にこっちが結末を探す旅に! 全く先が読めない緻密な構成。ディープな大阪ロケのリアリティ。二朗さんと伊東さんが演じる親子が実に魅力的だ。ラストの長回しで心が鷲づかみに!

大森立嗣(映画監督)

そのルックから骨太の人間ドラマだと思っていたら、サスペンスフルなエンターテイメント作品で、エグくて、ハードで、うまくて、こんな日本映画が出てきて頼もしいと思うと同時に嫉妬もしました。片山監督がこのテンションでメジャー作品を撮ることを楽しみにしています!

阪本順治(映画監督)

ひとの善悪や道徳を疑ってみる、これは、映画の基本です。『さがす』は、辺境に生き、漂流する家族を描いた傑作です。加えて、返り血を覚悟し、現代社会への違背を堂々と描いた片山監督は、怪物です! 「さがす」で「さすが」!

真利子哲也(映画監督)

もし、こんなことがあったなら、どうする?
『さがす』はあまりにもシンプルで、だからこそ恐ろしく、それでいてやさしい。
ほんの少しの心の歪みを、
大胆かつ巧妙な構成で描いたこの映画には片山監督の本気が注ぎ込まれている。
まんまと惹き込まれてしまった!

山下敦弘(映画監督)

『さがす』を観て、今の世の中は積極的に生きることが難しいことなのかもしれないと感じた。人を殺してまでも生きていかなければいけないという“生”への 執着。登場人物たちのその後が幸せであることを願わずにはいられなかった。

吉田恵輔(映画監督)

台風の目になりそうな怪物映画。
センスお化け片山監督と天才天使、伊東蒼。
最高級の闇鍋がここに完成!
深みある佐藤二朗の出汁スープで、謎の幸福感を味わおう。

※吉田恵輔の「吉」は「つちよし」が正式表記。

■公開情報
『さがす』
2022年1月21日(金)テアトル新宿ほか全国公開
監督・脚本:片山慎三
出演:佐藤二朗、伊東蒼、清水尋也、森田望智
製作幹事・制作・配給:アスミック・エース
製作:アスミック・エース、DOKUSO映画館、NK Contents
製作協力:埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
制作協賛:CRG
制作プロダクション:レスパスビジョン
制作協力:レスパスフィルム
(c)2022『さがす』製作委員会
公式サイト: https://sagasu-movie.asmik-ace.co.jp/
公式Twitter: @sagasu_movie

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