村雨辰剛、『カムカム』安子編の重要人物として登場 にじみ出る優しさと気品

 第28話では、“外国人”というだけで恐れられてしまうがゆえの切なさ、自分の思いが伝わらないもどかしさと戸惑いを、村雨は見事に表現していた。もしかしたら、彼自身もロバートと同じような経験があったのかもしれない。

 加えて光ったのは安子を演じる上白石萌音との相性の良さ。安子が発する英語の言葉を、しっかりと受け止め、安子が少しでも理解しやすいように分かりやすい発音で言葉を返す。その受け止め方、伝え方に、まだほとんど明らかになっていないロバートの優しい人柄がにじみ出ていた。

 第29話では、上白石と村雨のほぼ2人芝居となる。ほぼ英語芝居の中で、上白石の芝居の凄さは言うまでもないのだが、それを見守る村雨も非常にいい芝居をする。彼自身が持つ気品のようなものがロバートとにかくマッチしている。

 両親を失い、稔を失い、甘えられる存在がいない安子にとってロバートはどんな存在となるのか。終盤に差し掛かった安子編の中で、ロバートは最重要人物になる予感だ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

関連記事