『真犯人フラグ』そろそろ大きな動きの予感? 桜井ユキ演じる朋子の恐怖は増すばかり

 ドライブレコーダーに映っていた家族の姿を見て、小さな違和感を抱いた凌介(西島秀俊)。真帆(宮沢りえ)は篤斗(小林優仁)に車道側を歩かせない。映っているのは真帆ではないと確信した矢先、朋子(桜井ユキ)の家の下駄箱で、かつて真帆にプレゼントしたものと同じ限定品の赤い傘を見つけるのである。11月21日に放送された『真犯人フラグ』(日本テレビ系)第6話は、前回につづいて朋子という人物の怪しさにフォーカスを当てる。漠然とした疑念が積み重ねられていっただけの前回とは打って変わり、今回はよりそのかたち見えてきたようにも思える。

 「至上の時」に集まり傘の一件を話す凌介。朋子が見るからに怪しいと疑う瑞穂(芳根京子)や一星(佐野勇斗)、河村(田中哲司)、日野(迫田孝也)に対し、いくつかの矛盾点を指摘しながら朋子を疑わない凌介。そこで瑞穂と一星は、独自に朋子を調査することを決め、彼女が働く整体院に潜入することを決める。そんななか、店に家の鍵を忘れた凌介は、玄関が開けっ放しになっていることに気付く。恐る恐る中に入ると、そこには勝手にアイロンがけをしている朋子の姿が。朋子は真帆と合鍵を交換したと言い、凌介は3人がいなくなった日のアリバイを訊くのである。

 事件当日は遅番だったと語る朋子は、凌介に気付かれないように左足の親指で右足にある心臓の反射区を刺激している。この奇妙な行動は、嘘をついていて動悸を鎮めようとするための行動なのかと捉えることができるが、それならばもっと適切なツボはたくさんある。また、真帆と同じ傘が欲しくてフリマアプリで購入したとも語る朋子。彼女のSNSを調べた一星は、他にも真帆と同じものを購入していたことを知るのである。一般的に他人と同じものを欲するというのは、相手への好意か自分自身への劣等感、もしくは相手よりも優位に立ちたいという心理が働いてのことであろう。こうした朋子の奇妙な行動の数々に込められた意味が、朋子=黒幕かを判断する重要な材料になるわけだ。

 さらに朋子の息子・清明(桑名愛斗)は帰り道でサッカー教室のコーチ・山田(柿澤勇人)と遭遇。「話したいことがあったら俺かお母さんに言えよ」と念を押す。ここで思い起こされるのが、第3話で描かれた朋子と山田のフェンス越しの意味深なやりとり。ふたりの間に何か秘密があるということは明白であり、それが凌介の家族の事件と繋がっている可能性もゼロではない。ちなみに、その清明と山田のシーンの後、家に帰ってきた清明は押し入れに向かって手を合わせて謝罪する。玄関先に投げ出されたランドセルの位置が、壁側に寄せられているというのは“誰か”がいることを示しているのだろうか。

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