木村多江×安藤玉恵が生み出す阿佐ヶ谷姉妹のグルーヴ感 『のほほん』が描く日常の癒やし

 木村多江と安藤玉恵が主演を務めるドラマ『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』が、11月8日よりスタートした。

 阿佐ヶ谷姉妹が綴った同名エッセイを原作に、映画『子供はわかってあげない』などを手がけているふじきみつ彦の脚本でドラマ化した本作。阿佐ヶ谷姉妹を通して見えてくるのはそれぞれの幸せのかたち、現代的な暮らし方……といったテーマでもあるが、このドラマに流れるのはタイトルにもある“のほほん”とした時間だ。

 改めてだが、阿佐ヶ谷姉妹は本当の姉妹ではない。姉の渡辺江里子、妹の木村美穂による仕事も生活も共にする疑似姉妹。第1話「やっぱりワインレッドかしら?」では、まだ今ほどブレイクはしていないアルバイトで生計を立てている2人が一緒に住み始めるまでの物語が描かれる。

 まず触れるべきは、エリコ役に木村多江、ミホ役に安藤玉恵というキャスティングの妙であろう。第1話の冒頭はいきなり4分弱の長尺シーンから始まる。会話劇から感じられるのは、2人だけのリズムやテンポ。やがてそれはグルーヴを生み、安全地帯「ワインレッドの心」のデュエットへ。決してモノマネではないけれど、阿吽の呼吸と言っても過言ではない、息の合った2人が阿佐ヶ谷姉妹にしか見えなくなっているのだ。

 しっかりしているようだが実はおっちょこちょいでミホが大好きなエリコ。マイペースだが実はしっかり者でエリコをさりげなくサポートしているミホ。阿佐ヶ谷姉妹の本人は挿入歌「Neighborhood Story」だけでなく、取材や制作にも全面協力しているとのことで、オンエアを観たエリコは「シンクロ率100%です。凄すぎ、感激の嵐です。」とツイート。木村多江、安藤玉恵の演技を絶賛しながら、しっかりTwitterのヘッダーを4人で撮影した記念写真に設定している。

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