松山ケンイチ、小栗旬は「追いかけていく存在」 『日本沈没』での17年ぶりの共演を語る
共演キャストたちとの関係性
――日本未来推進会議のメンバーを演じるウエンツ瑛士さん、中村アンさんとの共演はいかがでしたか?
松山:ウエンツさんにはバラエティ番組でお世話になっていたので、とくに「はじめまして」という感じではなかったんですけど、アンちゃんとは初めてでした。未来推進会議では議長席の隣に座っているので、わりとコミュニケーションを取っていましたね。とにかく、「未来推進会議のみなさんを緊張させたくない」という思いがあったんですよ。ゆるい感じではないですけど、のびのびとストレートに物が言えるように、ということを意識していたので、初めて共演させていただく方とはたくさんコミュニケーションを取っていました。
――日本未来推進会議メンバーを召集した総理大臣・東山役は、仲村トオルさんが演じられています。
松山:すごくストレスが溜まる役だろうなと思いました(笑)。トオルさんが演じる東山総理大臣を見ていると、ちょっと侍っぽいなと思います。武士のようにまっすぐで、無骨で、矢面に立つ強さがあるように感じました。
――そんな東山総理と対立する副総理・里城役は、石橋蓮司さんです。
松山:蓮司さんとは何度か共演しているんですけど、副総理として、ものすごく存在感と説得力がある。それでいて、これは蓮司さんがやられているからかもしれないですけど、なんか憎めないキャラというか。僕らは「この状況で、その判断は遅すぎる」だとか、「変えていかなきゃいけないでしょ」というスタンスで問題と対峙しているけど、里城先生は里城先生で、この国をずっと作ってきた中で話をしていて。理にかなったことを言ったり、考え方が正しかったりもするんですよね。その中でせめぎ合って、どういう道筋が出てくるのか、というのがすごく面白かったです。
政治家や官僚に対するイメージに変化
――我々が知り得ない攻防が、たくさんあるわけですね。
松山:テレビで政治家の方が喋っているのを見て、僕は「今それ?」とか「なんでこうなるの?」とか思っていたんですけど、裏ではそうしなかった場合のリスクとか、いろいろなことが考えられていて。未来推進会議メンバーのような人たちが、寝ないで夜通し会議をして決めたり、決められなかったり……ということがあるんだろうなと思います。でも、そういった裏側は伝わってこないじゃないですか。なので、この作品を通して見方が変わりました。
――政治家や官僚に対するイメージが変わったと。
松山:僕らはやっぱり個だから、個の幸せを考えて生活しているけど、官僚だとか国を作っている人は、その国自体のことを考えているので、国民の考え方とはどうしても違ってくるのかなと思いましたね。
――ドラマでは、そのあたりも見どころになりそうです。
松山:監督もずっと、「官僚は官僚としているだけではなくて、“ひとりの国民だ”っていう側面もちゃんと演じてほしい」と意識されていたので、未来推進会議のメンバーたちも、国民の部分が出ちゃう、プライベートの部分が出ちゃう、というところは大事にしていたと思います。
――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。
松山:何年か前から、人それぞれに「この生き方、どうなんだろう?」と、疑うような機会があるような気がしています。僕は撮影中から、ふだん生活している中で“当たり前だと思っていることが、実は当たり前ではないんだ”ということを、この作品を通して伝えようとしているんじゃないかなと思っていました。ドラマからそういうものを感じ取っていただけたら、より良い豊かな生活が見えてくるかもしれないなと。ぜひ、楽しんで観ていただければと思います。
■放送情報
日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
10月17日(日)放送の第2話は15分拡大
出演:小栗旬、松山ケンイチ、杏、ウエンツ瑛士、中村アン、高橋努、浜田学、河井青葉、六角慎司、山岸門人、竹井亮介、高野ゆらこ、与田祐希(乃木坂46)、國村隼、風吹ジュン、比嘉愛未、宮崎美子、吉田鋼太郎(特別出演)、杉本哲太、風間杜夫、石橋蓮司、仲村トオル、香川照之
原作:小松左京『日本沈没』
脚本:橋本裕志
プロデュース:東仲恵吾
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/nihon_chinbotsu_tbs/
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