『東リベ』血のハロウィン重要人物・松野千冬を解説 場地圭介とのエピソードも話題に

 2021年4月よりテレビ東京にてアニメ放映がスタートした『東京リベンジャーズ』(以下、『東リベ』)。 東京卍會(以下、東卍)にとってのキーポイントとなった「血のハロウィン」編も大好評。主要キャラクターの1人、場地圭介が命を落とす悲惨な結末を迎えるものの、東卍という組織の強い結びつきが味わえるストーリーだ。

 「血のハロウィン」を語るうえで欠かせない存在が、壱番隊副隊長・松野千冬。芭流覇羅(バルハラ)へ寝返った場地圭介にボコボコにされてからの登場……という、斬新な展開で我々の前に姿を現した。

 ちょっぴり中性的なルックスで少年らしさが残る千冬。けれども初登場時から場地への気持ちが桁違いに強く、彼の中の男気が十分なほど感じられた。見た目とは裏腹に肝が据わっているキャラクターなのだ。まさに東卍に相応しい存在だが、元から忠誠心で溢れている素直なタイプではなかった。

 所属前は絵に描いたようなヤンキー。なかなかの暴君っぷりで、年上にも悪態を突いていた過去がアニメ版22話「One for all」で明らかとなる。敬語が使えないことを自称していたが、そんな刺々しい彼に大きな衝撃を与えたのは場地だ。

 喧嘩が強くて、仲間想いで、気さくな場地に心惹かれ、つい敬語で返事をしてしまった唯一の相手。この出来事にはきっと本人も驚き、今まで見えていた景色が良い意味で変わった最高の瞬間だったのではないだろうか?

 今まで誰にでも噛みついていた千冬に、気兼ねなく接した場地。もちろん場地の懐の大きさもあるのだが、2人の出会いは運命的だった。

 場地が留年していなければ、千冬が「何か気になる」と感じていなければ、お互いの友情や信頼が紡がれることはなかった。元々は暴君だった人間がペヤングを“半分コ”し、本気でついていきたいと思う相手と出会った。千冬にとって、場地との生活は想像もできぬ日々だったはず。

 場地との出会いでカドが取れた千冬は、東卍でも重要なポジションを担い続けた。新参者であるタケミチの存在もスッと受け入れ、自ら行動を起こしていく行動力の高さは非常に頼もしい。

 ややタケミチに似ておバカな部分も否めないが、もしかするとそれは勉強が苦手な場地譲り(?)な可能性も……。100%完璧でなく、粗削りな一面も垣間見える。千冬は実に人間らしい性格をしているのだろう。

 決してグイグイと前へ出るタイプではないが、“副隊長”の名の通りサポート力はバツグン。それにより「血のハロウィン」でも視聴者の心に残る活躍を見せてくれた。

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