佐藤二朗が娘の前から姿を消した父役で主演 片山慎三商業デビュー作『さがす』2022年公開

佐藤二朗主演『さがす』全国公開決定

 佐藤二朗主演映画『さがす』が2022年にテアトル新宿ほかにて全国公開されることが決定した。

 本作は、 アスミック・エースとDOKUSO映画館がタッグを組んで次世代クリエイター映画開発プロジェクト「CINEMUNI」(シネムニ)の第1弾作品。『岬の兄妹』を手がけて国内外から高い評価を受けた片山慎三が監督・脚本を務める。

 主演の佐藤は、不穏な言葉を残して娘の前から姿を消した父・原田智役を担当。ユーモラスなパブリックイメージを封印し、原田の直面する苦悩や、単純に割り切れない人間の善悪の曖昧さを表現する。

 本作のロゴとポスタービジュアルは、韓国のデザイン会社・Propagandaが担当。Propagandaは『ハチミツとクローバー』『愚行録』『あん』『溺れるナイフ』といった邦画の韓国公開時のポスターや、『君の名前で僕を呼んで』『リトル・ダンサー』『キル・ユア・ダーリン』などの洋画、『渇き』『新しき世界』『お嬢さん』『新感染 ファイナル・エクスプレス』『悪人伝』「愛の不時着」などの近年の韓国映画界を代表する作品のポスターデザインも手がけている。同社が邦画の国内ビジュアルデザインを手がけるのは、オール韓国ロケ、韓国のスタッフとキャストで製作された『アジアの天使』以来2作目。オール日本ロケ、オール日本人スタッフ・キャストの邦画では本作が初のビジュアルデザインとなる。

 あわせて公開された超ティザービジュアルは、光るスマートフォンが無造作に卓球台に置かれ、そこにタイトルロゴ“さがす”を配置したシンプルなもの。タイトルの意味深さ、ビジュアル全体が纏う不穏さを引き出した仕上がりになっている。

 なお本作は、第26回釜山国際映画祭ニューカレンツ(コンペティション)に出品されることも決定。ニューカレンツ部門は、釜山国際映画祭唯一の国際コンペティション部門であり、アジアの新進気鋭の映画監督による第1~2作目が対象となる。本作の選出に対し、釜山国際映画祭プログラムディレクターのNam Dong-Chulは「さすがポン・ジュノ監督の助監督として研鑽を積んでいるだけに、個性的で抜け目のないスリラーに仕上がっている。単にどんでん返しが繰り返されているのではなく、人間に隠された一面の深く重い響きがこだまするスリラーだ」とコメントしている。

コメント

佐藤二朗(原田智役)

ある日突然、手紙が来た。長文のその手紙の差出人は片山慎三。19年前のドラマで制作だった男だ。制作とはいえ、当時彼は21歳の右も左も分からぬ、いわゆる「使い走り」だった。でも発想や言葉が面白く、「君、オモロイな」と声を掛けたのを覚えている。そのあと彼は、数々の現場で鍛練し、感性を磨き、自腹で「岬の兄妹」という映画を監督した。その彼からの手紙には「自分の商業作品監督デビューとなる次作の主演を是非、二朗さんにやって欲しい」と書いてあった。手紙に添えられた、彼の商業デビューとなる「さがす」という妙なタイトルの脚本を読んでみた。「よくぞ俺のところに話を持ってきた」と思った。ちょっと凄い作品になると思う。ご期待を。

片山慎三(監督・脚本)

大阪に住む父が指名手配犯を見かけた、という実体験から生まれたオリジナル作品です。商業デビュー作ということもあり、よりエンターテイメントな作品にしたいという気持ちがありました。オリジナルだからこそ立ち帰る場所が常に自分自身でした。自問自答し、自分が作家として試されているような、良い意味での気合いと思いが入っています。本作のワールドプレミアが釜山国際映画祭で迎えられることとなり嬉しく思います。映画を観てどういう反応が返ってくるのか非常に楽しみに思います。ぜひ日本での公開も心待ちにしていてください。

■公開情報
『さがす』
2022年、テアトル新宿ほか全国公開
監督・脚本:片山慎三
主演:佐藤二朗
製作幹事・制作・配給:アスミック・エース
製作:アスミック・エース、DOKUSO映画館、NK Contents
製作協力:埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
制作協賛:CRG
制作プロダクション:レスパスビジョン
制作協力:レスパスフィルム
(c)2022『さがす』製作委員会
公式サイト: https://sagasu-movie.asmik-ace.co.jp/
公式Twitter: @sagasu_movie

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