『ジョジョの奇妙な冒険』第6部、Netflix先行配信で高まる期待 PVも最高の完成度

『ジョジョ6部』PVも最高の完成度

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」PV

 キャスト発表と合わせて、2分10秒のPVも公開された。内容は承太郎が面会に現れる2巻までの内容をまとめたもの。今回、初めて『ストーンオーシャン』を観るという視聴者にも向けた分かりやすい構成であり、無実でありながら有罪判決を受ける徐倫が「15年! 15年! 15年! あたしの……青春が……15年」と絶叫する冒頭から、看守が叫ぶ「本刑務所は『警備LEVEL4! 最高厳重警備(マキシマムセキュリティ)』」の言い回し、エンポリオ・アルニーニョ(種崎敦美)と承太郎の登場、徐倫のスタンド「ストーン・フリー」の発動とオラオララッシュというように、何度観ても「ハイ・ヴォルテージ」になってしまう濃厚な2分弱の映像だ。

 注目はいまだキャスト未発表のグェス、ジョンガリ・A、ホワイトスネイク(の手)が登場していること。特にホワイトスネイクは『黄金の風』のディアボロと同じ、先にスタンドが出てきて喋るという稀有な役柄であり、そのキャストに注目が集まっている。

 配信ではファイルーズが度々会話に挟めるマニアックなジョジョのセリフが話題になっていたが、ここで特筆しておきたいのは総監督の鈴木健一が明かしていた原作から「変更せずにやっております」という点だ。『ストーンオーシャン』では、のっけから「マスターベーション」といった単語が飛び交う女性同士のきわどい会話、生々しい場面も多々存在している。

 コンプライアンスの都合で黒モザイクばかりだった第3部『スターダストクルセイダース』があっただけに、この鈴木の明言は原作ファンにはうれしいところ。さらに、スタンドのディテールの細かさが話題に上がると、「描くには不可能なやつもいっぱいあるのでいろいろ頓知を使ってやっています」と鈴木は話していた。鉄格子越しでのオラオララッシュはまさにその一つであろうが、『黄金の風』に多く見られたアニメオリジナルの演出や脚本にも大いに期待したいところだ。メインキャスト3人に加え、女性スタッフにも意見を聞くようになったという制作の姿勢は、アニメシリーズとしての新たな挑戦の意志として息づいていくのではないだろうか。

■放送・配信情報
『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』
Netflixにて、12月より全世界独占先行配信開始
TOKYO MX、MBS、BS11にて、2022年1月より放送開始予定
原作:荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)
声の出演:ファイルーズあい、田村睦心、伊瀬茉莉也、種崎敦美、梅原裕一郎、浪川大輔、小野大輔ほか
総監督 :鈴木健一
監督 :加藤敏幸
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン:筱雅律
サブキャラクターデザイン:土屋圭
スタンドデザイン:石本峻一
プロップデザイン:新妻大輔、宝谷幸稔
美術設定 :滝れーき、長澤順子、渡邊由里子
美術監督 :渡辺佳人
色彩設計 :佐藤裕子
撮影監督 :山田和弘
編集 :廣瀬清志
CGプロデューサー:濱中裕
CGディレクター:宍戸光太郎
音響監督 :岩浪美和
音楽 :菅野祐悟
アニメーション制作:david production
(c)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SO製作委員会
公式サイト:https://jojo-portal.com/en/anime/so/
公式Twitter:@anime_jojo

『岸辺露伴は動かない』
NHK総合にて、第4話〜第6話12月放送予定
出演:高橋一生、飯豊まりえ
第4話ゲスト:笠松将
第5話ゲスト:市川猿之助
第6話ゲスト:内田理央
原作:荒木飛呂彦『岸辺露伴は動かない』
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔
演出:渡辺一貴
人物デザイン監修:柘植伊佐夫
制作統括:鈴木貴靖、土橋圭介、平賀大介
制 作:NHK エンタープライズ
制作・著作:NHK、ピクス
(c)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
(c)NHK・PICS

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