仲野太賀、ドラマを通して考える“新しい家族”の形 「助け合える社会になれば」
「このお芝居を見られただけでも、この作品に参加できてよかったなって」
――まもなく第5話という折返し地点ですが、演じられてきて最も印象に残っているシーンはどこでしょうか?
仲野:やっぱり1話で俊平と蒼介がキャッチボールをするシーンですね。重岡くんは、このシーンをすごく大事に思っていたし、ずっと1人で抱えながら、役に対して真摯に取り組んでたと思うんですけど。そういう切実な思いがあのシーンでバーンと噴き出して、心が動かされました。僕も文乃さんも、こちらの感情がコントロールできないくらい涙が溢れてしまって。本当は、もう少し我慢する予定だったんですけど、プラン通りにはいかなかったというか。得るものが多すぎて、温かくて……もう、このお芝居を見られただけでも、この作品に参加できてよかったなって思いましたね。
――観ている側としても、観ていてよかったと思えたシーンでした。人と人とが繋がるのが難しい今、新しい「家族」の形を模索していく物語そのものについては、どう感じられましたか?
仲野:最近は本当にシングルで子育てに奮闘されている方もたくさんいらっしゃいますし、そういう方々がひとつ屋根の下で協力しながら暮らすという設定は、純粋に素敵だなと思いました。理想論かもしれないけれど、そういう場所だったり、そういう出会いみたいなものがたくさんあれば、人と人との繋がりができて、色んな意味でお互いを支えていける関係性が生まれたりするのかなって。僕自身がそういう手助けを直接できるかはわからないですけど、そういう社会になればいいなとは思いますね。
――蒼介というキャラクターを演じられることによって、優しい社会への一歩を作っているように思います。
仲野:そうだといいですね。「辛いときは助けを求めていいんだ」「1人で耐えようとしなくていいんだ」って、思っていることを伝えたり、助け合える環境ができることを願っています。
――今後、蒼介視点での見どころはありますか?
仲野:第5話では、ひょんなことから『にじや』フェスが開催されます。そこで蒼介がみんなの様子を写真に収めていくんですが、そこには本当の優しさが写されるので、ぜひ見届けてほしいです。これまであまり明かされていなかった蒼介の過去も見え隠れするので、そこにも注目してほしいですね。
■放送情報
金曜ドラマ『#家族募集します』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:重岡大毅(ジャニーズWEST)、 木村文乃、仲野太賀、岸井ゆきの、佐藤遙灯、宮崎莉里沙、三浦綺羅、丸山礼
脚本:マギー
演出:福田亮介、村尾嘉昭
プロデューサー:佐久間晃嗣、岩崎愛奈、那須田淳
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS