Snow Manで実写化『おそ松さん』はどうなる? 演技経験とともにマッチ度を考える

Snow Manメンバーのこれまでの演技経験は?

 そんな『おそ松さん』を演じることになるSnow Manの面々は、これまでどんな作品に出演してきたのだろうか。映像作品では、今年7月に公開された『ハニーレモンソーダ』で主演を務めたラウールの活躍が記憶に新しい。そのほかには目黒蓮がドラマ『教場II』(フジテレビ系、2021年)で警察学校の生徒を演じたり、宮舘涼太がドラマ『夢食堂の料理人~1964東京オリンピック選手村物語~』(NHK総合/2019年)に出演したりしている。しかし舞台を中心に活動している彼らには、デビュー2年目ということもあり、まだ映像作品での目立った活躍はないと言わざるを得ないだろう。

 そんななかで注目したいのは、2019年に彼らがSixTONESやなにわ男子らとともに出演した『映画 少年たち』だ。同作は、ジャニーズ事務所の若手の登竜門として1969年からつづくショーを映画化したもの。少年刑務所を舞台に、さまざまな事情を抱えた少年たちが友情を育み、脱走を試みるというストーリーだ。ショーをもとにしている同作はミュージカル映画となっており、アクロバティックなダンスや歌を堪能できる。もちろん演技パートでもそれぞれ見せ場があり、深澤辰哉や岩本照などは、重要な役割を演じた。出演者が多く、それぞれのキャラクターの背景も複雑ななかで、それを表現するのは容易なことではない。

原作に寄せる? 全く違うものになる?

 人気アニメの実写化は、必ずと言っていいほど原作ファンから反対の声が出る。深夜アニメである『おそ松さん』は、ギャグや下品とも言える下ネタの多さから、そもそも観る人を選ぶ作品だ。その実写版にジャニーズのアイドルを起用するというのは、かなり大胆な決断だと言える。Snow Manのリーダーである岩本照自身も、実写版の主演を務めると聞かされたときは「メンバー一同、うれしさと同時に“どうしよう?”という思いでした」と語っている。『おそ松さん』は、2.5次元の舞台化もされているが、そのときも当初の反応は賛否両論だった。しかしキャストの体型を合わせ、ウィッグで同じ髪型にすることで“六つ子っぽさ”を演出することに成功している。Snow Manの面々は顔はもちろん、体格もかなり違う。英勉監督のこれまでの実写化作品を見ると、ビジュアルを限りなく原作に寄せる傾向があるが、Snow Manを六つ子にすることは可能なのだろうか。

 実写映画『おそ松さん』はビジュアル的にも内容的にも、チャレンジングなものになる。はたしてジャニーズのアイドルが、下ネタ多めでテンションの高いコメディにマッチするのか。それとも原作とは全く違ったものになるのか。公開は2022年に予定されているが、それまで少しずつ解禁されていく情報を、見守っていくしかないだろう。

■放送情報
映画『おそ松さん』
2022年春公開
主演:Snow Man
監督:英勉
脚本:土屋亮一
原作:赤塚不二夫『おそ松くん』
制作:シネバザール/はちのじ
配給:東宝
(c)映画「おそ松さん」製作委員会2022
公式サイト:osomatsusan-movie.jp
公式Twitter:osomatsusan_SN

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