Snow Manで実写化『おそ松さん』はどうなる? 演技経験とともにマッチ度を考える

 8月3日、アニメ『おそ松さん』がアイドルグループ・Snow Man主演で実写映画化されることが発表された。赤塚不二夫の名作ギャグ漫画『おそ松くん』を原作とした『おそ松さん』は、成人した松野家の六つ子が巻き起こす騒動を描き、大人気を獲得したアニメだ。実写映画では9人組グループであるSnow Manに合わせて、3人のオリジナルキャラクターも加えられる。おそ松役は向井康二、カラ松を岩本照、チョロ松を目黒蓮、一松を深澤辰哉、十四松を佐久間大介、トド松をラウールが演じる。映画オリジナルキャラクターのエンドは渡辺翔太、クローズは阿部亮平、ピリオドは宮舘涼太。この3名は映画の中のキーパーソンになるそうだ。監督を務めるのは『映画 賭ケグルイ』(2019年)や『東京リベンジャーズ』(2021年)など、これまでにもマンガ原作の実写映画を多く手掛けてきた英勉だ。

 このニュースにネットはざわついている。原作となる『おそ松さん』とジャニーズ事務所所属のアイドルという掛け合わせに、驚きと戸惑いの声が上がっているのだ。それはなぜか。ここでは、そもそも『おそ松さん』がどんな作品なのかをおさらいしていこう。そしてSnow Manメンバーのこれまでの出演作を確認しながら、その相性を考えていきたい。

アニメ『おそ松さん』の特徴と人気を博した理由

 『おそ松さん』は2015年から深夜アニメとして放送がスタートし、その年には流行語大賞にノミネートされるなど大人気となった作品だ。2017年から2018年にかけては第2期が放送され、翌2019年には完全新作のアニメ映画『えいがのおそ松さん』が公開。2020年には第3期も放送された。

 当初本作が注目を集めた理由の1つは、その豪華な声優キャストだった。六つ子を演じたのは、櫻井孝宏、中村悠一、神谷浩史、福山潤、小野大輔、入野自由と、いずれも人気・実力ともにトップクラスの声優陣。彼らの存在が人気の起爆剤となったことは、ほぼ間違いないだろう。

 しかし『おそ松さん』の本当の魅力は、その設定や展開にあった。主人公である松野家の六つ子は、20歳を超えても全員実家暮らしのクズで童貞のニート。シュールなギャグや、きわどい下ネタが満載で、深夜アニメを観る若者たちから絶大な支持を得ることになる。それまでの『おそ松くん』では、六つ子は外見にも性格にも大した差はなかったが、『おそ松さん』ではそれぞれのキャラクターに、性格はもちろん見た目にも個性が与えられた。彼らはなかなかクセが強く、エピソードによってはカオスとも言える展開を見せる。そうかと思えば感動回もあり、いかにも深夜アニメらしい作品と言えるだろう。

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