チリ弾圧の歴史描く3部作最終章 パトリシオ・グスマン監督最新作『夢のアンデス』10月公開
パトリシオ・グスマン監督最新作『夢のアンデス』が10月9日より公開されることが決定した。
2019年の第72回カンヌ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞、インディペンデント批評家賞を受賞した本作は、グスマン監督が『光のノスタルジア』『真珠のボタン』に続き、チリ弾圧の歴史を描いたドキュメンタリー映画。かつてグスマン監督が『チリの闘い』で映像に残した、永遠に失われた輝かしいアジェンデ時代の歴史と、クーデター後、新自由主義の実験の場となってしまった祖国の現状を、アンデスのように俯瞰した視座から改めて見つめ直す。
1973年9月11日、チリ、軍事クーデターは多くの市民の人生を大きく変えることになる。グスマン監督もドキュメンタリー映画『チリの闘い』撮影後、政治犯として連行されるも、釈放。フィルムを守るため、パリに亡命することになる。本作に登場する作家や彫刻家、音楽家たちの告白と記憶。そこにはいつ何時も輝き、鎮座するアンデスの山々があった。
あわせて公開された、グラフィックデザイナーの大島依提亜によるポスタービジュアルでは、アンデスの壮大な山々の稜線とそこで暮らす人々の姿が切り取られている。
■公開情報
『夢のアンデス』
10月9日(土)より、岩波ホールほか全国順次公開
監督・脚本:パトリシオ・グスマン
撮影:サミュエル・ラフ
音楽:ミランダ&トバー
編集:エマニュエル・ジョリー、パブロ・サラス
録音:アルバロ・シルヴァ・ウス、アイメリク・デュパス、クレア・カフ
出演:フランシスコ・ガシトゥア、ビセンテ・ガハルド、パブロ・サラス、ホルヘ・バラディットほか
配給:アップリンク
2019年/チリ、フランス/85分/16:9/スペイン語/原題:The Cordillera of dreams
(c)Atacama Productions - ARTE France Cinéma - Sampek Productions - Market Chile / 2019
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