『終末のワルキューレ』海外で大反響 格闘アニメの世界人気ともう一つの話題作が背景に
Netflixで格闘アニメが人気を集めている
さて、ではなぜ『終末のワルキューレ』は世界中で多くの視聴者を獲得しているのだろう。
日本国内においては原作漫画の人気という点で説明は可能だ。だが、本作は、英語版の発売は今年の秋となる。各国語版もまだリリースされていない状態と思われる。余談だが、日本国内での漫画とアニメの人気の関係は、まず漫画が人気となり、その人気を受けてアニメ化されるケースが多いが、北米市場では逆にアニメで人気となった作品の原作漫画が売れるという傾向にあると、北米漫画市場に詳しい椎名ゆかり氏が指摘している
(参照:マンガの世界展開の鍵はアニメ配信?アニメとマンガの海外市場の今【IMART2021レポート】|アニメ!アニメ!)。その逆の流れができてくると、海外の漫画市場は一段と爛熟していくのだろう。
Netflix アニメチーフ・プロデューサーの櫻井大樹氏は、「ゴリゴリの格闘アニメは、全世界で高い人気を集めている」と語っている(参照:2021年、ネトフリアニメは約40本!! <ネトフリアニメ!AnimeJapan 2021 メガ盛りステージ! 開催>|Netflix)。
具体的に挙げられたのは『バキ』や『ケンガンアシュラ』といったタイトルだ。実際、『バキ』は30カ国のデイリーランキングに顔を出したことがあるようだ(参照:Baki on Netflix TOP 10|FlixPatrol)。海外のアニメ紹介サイトでも『終末のワルキューレ』はそうした作品と一緒に紹介されることが多く、『終末のワルキューレ』の人気は、そうした格闘漫画の人気を受けてのものだと言えるだろう。
海外製Animeの人気の高まりにも後押しされたか
だが、『終末のワルキューレ』の人気はそれだけではなく、もう一つの流れも汲んでいると思われる。
海外の映画・アニメ紹介サイトのいくつかでは、『終末のワルキューレ』を紹介する際に『ゼウスの血』という作品を引き合い出している(参照:
:Netflix Anime ‘Record of Ragnarok’ Release Date Revealed in New Trailer|COLLIDER、Record of Ragnarok Netflix’s Anime Release Date and Trailer Breakdown|Daily Research Plot)。ゼウスという共通の当時人物が出てくるし、北欧神話をモチーフにしている点などに共通点があるからだろう。