板垣李光人、“プリンス・トクガワ”を体現するオーラ 『青天を衝け』新章は徳川昭武に注目

板垣李光人、徳川昭武役で放つオーラ

 7月4日放送の第21回より、志尊淳ら新キャストも登場し、新たな章へと突入する大河ドラマ『青天を衝け』。第14代将軍・徳川家茂(磯村勇斗)が亡くなり、本作の“もうひとりの主人公”一橋慶喜(草なぎ剛)が、ついに第15代将軍、つまり江戸幕府最後の将軍となろうとしている。

 第21回のタイトル「篤太夫、遠き道へ」の通り、主人公・栄一(吉沢亮)は江戸を離れフランス・パリを目指すこととなる。栄一が異国の地で特別な絆を結ぶことになるのが、板垣李光人演じる徳川昭武だ。

 昭武は慶喜の異母弟で幼少期から切れ者と言われた人物。慶喜の名代としてヨーロッパ派遣を命じられ、栄一ら訪欧使節団と共にパリ万国博覧会を訪問、ナポレオン3世に謁見することとなる。

 史実では昭武がフランスに渡ったときの年齢は14歳。14歳で慶喜から大役を任せられていることからも、いかに昭武が早熟で優れた人物だったかが分かる。板垣が昭武として『青天を衝け』に登場したのは第18回。「プリンス・トクガワ」の異名の通り、美貌と気品さ、知性を兼ね備えた人物として、圧倒的なオーラを放ち、歩き方、話し方のどれをとっても只者ではない貫禄を見せつけた。

 板垣はまだ10代ながら大河ドラマ出演は13歳で出演した『花燃ゆ』に続き2作目。慶喜を演じる草なぎ剛、栄一を演じる吉沢亮らを相手にしながらも、決して“子供扱い”されない芝居を見せてくれている。

 2021年は『ここは今から倫理です。』(NHK総合)、『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』(読売テレビ・日本テレビ系)と連続ドラマにたて続けに出演。映画『約束のネバーランド』で“天才”ノーマンを演じたことも記憶に新しい。

 いずれの作品でも、ただの記号としてのキャラクターにならずに、どんな人生を歩んできたのか、どんな問題を今抱えているのか、その人間の奥行きを感じさせるものを板垣は持っている。

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