永瀬廉、“朝ドラ俳優”としての期待 『おかえりモネ』百音との対比がポイントに?
第44回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞、女性ファッション誌『ViVi』(講談社)の名物企画「国宝級イケメンランキング2020年」上半期&下半期連覇を果たし殿堂入り、“全角度国宝級(イケメン)”の異名、「シンデレラガール」で鮮烈デビューを果たした人気ジャニーズグループKing & Prince所属……そこにこの度「朝ドラ俳優」という経歴・肩書きも並ぶことになるのが永瀬廉だ。
連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合)第2週「いのちを守る仕事です」から本格登場となる。永瀬が演じる及川亮はヒロインの永浦百音(清原果耶)の同級生で、幼少時から不思議とウマが合い、気心が知れた仲。高校卒業後、すぐに漁師見習いとして漁船に乗り始める。運動神経抜群かつ気配りのできる性格のため、とにかくモテるのだが、本人は意に介せず飄々と振る舞っている、そんな役どころのようだ。
合同インタビューでも役づくりについて聞かれると「(漁師の)深いところまで知りたいと思ったので、本を読んだり動画も見て、漁師の大変さを感じました。まずは知識を入れるところから始めました」と、ファンの間では広く知られていることだが“影の努力家”である一面を覗かせた。また、“モテる”役どころについては「作るというよりも亮の優しさを演じていれば自然に出るかなと。そこは意識せずにやっています。自分がつらかったり、苦しい状況でも一番に周りのことを考えている。幼なじみが苦しんでいたらそっちに気を回すことができるのも魅力のひとつ。百音が悩んでいたら、百音が話したくなるような雰囲気を出すことができますね」と語っているが、確かに彼はキャラクターの内面を滲ませる演技が魅力的だ(参照:永瀬廉“モテる”役作りは必要なし「優しさを演じていれば自然に出る」|ORICON NEWS)。
冒頭の日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した主演映画『弱虫ペダル』での小野田坂道役では、本人持ち前のオーラを完全に消し去り徹底したオタクキャラの作り込みが見事だった。オーラは出そうとするより消そうとする方がはるかに難しいかと思うが、全身全霊で自転車競技に青春を捧げていくがむしゃらな姿に心を打たれた人も多かっただろう。ちなみに自転車シーンは代役もCGも使わず本人が全て演じているようで、それも功を奏してかものすごい熱量が上乗せされているように感じられた。これまたいわゆる“イケメン”という存在は、何をやってもスマートに涼しげに見えてしまうものだが、あの生っぽい熱さや遮二無二感をそのままに体現して届けてくれたのも、永瀬の真っ直ぐなキャラクターへの内面的な投影ゆえだろう。