杉山すぴ豊のアメコミWeekly速報
ハナ・ジョン=カーメン主演の報で話題 マーベルとも縁深い『レッドソニア』はどんな作品?
こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ1週間のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品ではありませんが、マーベルにゆかりのある女性ヒーロー映画が製作されます。The Hollywood Reporter誌が、ドラマ『トランスペアレント』で評価の高いジル・ソロウェイ監督がハナ・ジョン=カーメン出演で『レッドソニア』を映画化すると報道しました。
このレッドソニアというキャラは、“She-devil with a sword(剣を持った女悪魔)”との異名もある古代の女戦士で、かつてマーベルでコミック化されていたのです。赤毛なのでレッドソニアです。
このキャラについて説明すると、かつてマーベルは剣と魔法系の冒険小説の古典『英雄コナン』を1970年から1993年にかけてコミック化していました。アトランティス大陸が海に沈んで古代文明が登場する前の、空白の時代“ハイボリア時代(架空の歴史です)”を舞台に、剣一つで戦い抜いていく勇者コナンの活躍を描いています。原作はロバート・E・ハワード。1932年に第1作が発表されました。1970年代は『ターザン』とか『指輪物語』(『ロード・オブ・ザ・リング』)などの冒険・ファンタジー小説への再評価があったらしく、そうした中、マーベルはコナンに目をつけたようです。
結果、コナンのコミックは大ヒットします。マーベル版コナンは日本でも翻訳が出たり、なんといってもシュワちゃんの出世作映画『コナン・ザ・グレート』のベースになっていますから知っている方も多いでしょう。そしてレッドソニアはこのコナンのコミックでデビューします。僕はこのキャラクターも当然ロバート・E・ハワードのコナンものに出ていると思っていたのですが、実際はちょっと違っていたようです。ロバート・E・ハワードが16世紀を舞台にした物語にレッドソニア(Red Sonya)というキャラが出てきて、それをベースにマーベルがアレンジしたのが女戦士レッドソニア(Red Sonja)だったようです。綴りがちょっと違いますよね。