ジャニーズWEST 桐山照史の食べっぷりが気持ちいい 辛さが伝わる『ゲキカラドウ』の魅力

 さらに、桐山の表情も欠かせない。もともとコロコロと表情が変わるタイプの桐山だが、激辛料理を食しているシーンの辛さと戦っている表情が輝いている。「辛い」と「美味い」が交互にやってきた時の表情、病みつきになってドンドン食べたくなる必死さ、辛さに耐えていると襲ってくる旨味を味わった時の多幸感……など、観察すればするほど「さすが」と唸ってしまう表情づくりだ。そして、それは1話から全開に発揮されていた。初めこそ、受け入れがたり辛さと営業促進室メンバーへの「何言ってるんだ?」という戸惑いが全面に出ていたらが、地獄ラーメン50丁目を食べている時の次から次へと口にものを運んでいるシーン。ここでは味に対するアテレコが入っていないが、その表情からは完食への挑戦心と激辛料理の魅力に取り憑かれつつある心情が伝わってくる。そして、店を出た時の爽やかなスマイルでダメ押しだ。

 また、清潔感があるのも重要な要素だ。桐山の食べっぷりは見ていて気持ちがいいし、食べ方、箸の持ち方、頬張り方などにおいても不快になる要素が皆無。特に、滴る汗や口元のアップでも不快感がないのは才能である。第2話の激辛焼き肉でもそうだった。次々と肉を焼き、口に頬張りつつ、白米もガツガツと食べていく猿川。だが口の周りを汚したり、口の中が見えたりすることはなく、茶碗や割り箸もカットごとに整えているのか汚く見えることもない。滴る汗も、むしろ愛嬌があり体格が良い桐山にかかればセクシーにすら見えてくる。

 こうした桐山の演技を見ていると、自然と同じ料理が食べたくなってくる。「もともとテレビ東京の『孤独のグルメ』を見ていて、ずっと出たいって言っていて。そんな中このドラマのお話を頂いて、自分がやりたかったドラマに巡り合えたので、とても嬉しかったです」(引用:公式サイト)と桐山の気合も十分な同作。この先も、彼の食べっぷりと猿川としての成長っぷりから目が離せなさそうだ。

■放送情報
ドラマホリック!『ゲキカラドウ』
テレビ東京ほかにて、毎週水曜深夜0:12~0:52放送
動画配信サービス「Paravi」「ひかりTV」にて配信
出演:桐山照史(ジャニーズWEST)、泉里香、中村嶺亜(7 MEN 侍/ジャニーズJr.)、森⽥甘路、前川泰之、平⽥満
ゲスト:相島一之(第1話)、長谷川朝晴 (第2話)、麿赤兒 (第3話)、佐津川愛美(第4話)、丸山智己(第4話)、板尾創路(第5話)、武田玲奈(第7話)、山田純大(第9話)、松下由樹(第10話)
監督:柴⽥啓佑、ヤングポール、西川達郎
脚本:吉本昌弘、神⽥優、政池洋佑、本⽥隆朗
主題歌:ジャニーズWEST「週刊うまくいく曜日」(ジャニーズ エンタテイメント)
チーフプロデューサー:山鹿達也(テレビ東京)
プロデューサー:松本拓(テレビ東京)、尾花典⼦(ジェイ・ストーム)、渋⾕未来(The icon)、古林都⼦(The icon)
制作:テレビ東京/ジェイ・ストーム/The icon
製作著作:「ゲキカラドウ」製作委員会
(c)「ゲキカラドウ」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/gekikaradou/
公式Twitter:@tx_gekikaradou

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