小芝風花が語る、『モコミ』など相次ぐ主演作での経験 「今後の役作りにもきっと生きてくる」

 テレビ朝日系土曜ナイトドラマ『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』が、1月23日より放送される。本作は、『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)で連ドラ初主演を飾った小芝風花が、再び土曜ナイトドラマ枠で主演を務めるヒューマンホームドラマ。『僕の生きる道』シリーズ(関西テレビ・フジテレビ系)など数々のヒューマンドラマを手がけてきた脚本家の橋部敦子と初タッグを組む。

 リアルサウンド映画部では、ヌイグルミや植物など、感情を持たないとされているモノの気持ちが分かってしまうという繊細な“感覚”の持ち主の主人公・清水萌子美を演じる小芝にインタビュー。「今まで演じたことがない役」という萌子美との向き合い方、コロナ禍で考えたこと、そして今年の目標まで話を聞いた。

「自分の意見をちゃんと言えるように」

ーー本作の脚本を読んだ感想は?

小芝風花(以下、小芝):家族の日常会話がすごくナチュラルで、清水家それぞれのキャラクターがよく出ている作品だと思いました。清水家のみんなが抱えている問題や本心が今後どんな形で出てきて、再びみんなが家族としてどうつながっていくのか楽しみです。

ーー小芝さん演じる萌子美は、ヌイグルミや花と会話ができるという少し変わったキャラクターです。

小芝:萌子美ちゃんはモノの気持ちが分かるからこそ、人の気持ちも敏感に感じられる優しい子なんです。ただ、小さい頃からその能力のせいで「変わっている」とか「気持ち悪い」と思われてしまったが故に、人と向き合うことが怖くなってしまったという過去がある役柄でもあります。

ーーほかの人からネガティブに思われるんじゃないかという不安は、萌子美に限らず誰しもが少なからず持っているものかもしれません。

小芝:そうですね。萌子美ちゃんはおじいちゃんの存在がきっかけで自分が閉じこもっていた殻を破るんですが、そういうきっかけって、なかなか日常の中で見つけづらいものだとも思うので、萌子美ちゃんと同じように不安を抱えている人たちにとってこの作品が殻を破るきっかけになったら嬉しいです。私も、「こういうことを言ったら嫌な雰囲気になるかな」と考えて、笑ってごまかしちゃったりすることがこれまで多かったんです。でも最近は、やっぱり自分の意見をちゃんと言えるようにならなきゃいけないと考えるようになりました。

ーー小芝さんがそう考えるようになったきっかけは?

小芝:昨年からコロナウイルスの影響で家にいることが多くて、自分と向き合う時間も自然と増えたんです。自分もいろんな作品や人に会う中で、考え方や知識も少しずつ増えてきたのですが、それを自分が言うのはおこがましいかなとか、生意気と思われるんじゃないかという怖さがあって。ただ、当然相手も自分もエスパーじゃないから言葉にしなきゃ伝わらない。そのことは、これまでもずっと悩んでいたことなんですが、そんなときに自粛のタイミングが訪れて、ただ自分の気持ちを押し通すのではなくコミュニケーションとして、現状を良くしていくためにどうするべきか、改めて意識するようになりましたね。

ーーお仕事でもそうした意識は反映されていますか?

小芝:そうですね。お仕事柄、いろんな人とお会いする機会が多いのですが、撮影の期間はスタッフさんや共演者の方とぐっと距離が縮まるので、監督だけじゃなくてカメラマンさんや照明部さん、音声さんたちの意見もお伺いできるようになるべく積極的にお話をするようにしています。

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