映画業界受難の2020年でも存在感抜群 ブラムハウス・プロダクションズの実績を振り返る

Amazonとタッグを組んだ『Welcome to the Blumhouse(原題)』がスタート

 コロナ禍で映画業界が変化を強いられた今年、ブラムハウスはすでにAmazon Studiosと新たなプロジェクを始動させている。8本の映画を収録したアンソロジーシリーズ『Welcome to the Blumhouse(原題)』だ。ブラムハウスの得意とするホラーサスペンスが集結するこのプロジェクトでは、Amazon Prime Videoで世界240の国と地域に2020年10月から最初の4本『ブラック・ボックス』、『冷たい嘘』、『イーブルアイ』、『ノクターン』の配信が開始された。これらの作品も、やはりそれぞれに気鋭のクリエイターを起用している。

 残りの4本は2021年に配信予定となっており、すでに配信が開始されている4作は日本でも視聴可能だ。映画業界に大きな変化の波が押し寄せるなか、ブラムハウスはすでに次の時代を見据えて動き出している。彼らは素早く時流をつかんでいるのだ。

『ザ・スイッチ』(c)2020 UNIVERSAL STUDIOS

 たった1年の間に映画を取り巻く状況は激変した。映画館での上映とデジタル配信の間で多くの映画会社が苦戦を強いられるなか、ブラムハウス・プロダクションズは話題作を世に送り出しつづけている。1月15日に公開が控えているホラーコメディ『ザ・スイッチ』も、「内気な女子高生と連続殺人鬼が入れ替わる」という内容で注目を集めている。こちらは製作費500万ドルだが、最終的にどれほどの興行成績を収めるのだろうか。

 2020年という世界が大きく変わった年に、それまで以上に躍進したブラムハウスには今後も期待せずにいられない。

■瀧川かおり
映画ライター。東京生まれの転勤族で、第二の故郷は島根。幼少期から海外アニメ、海外ドラマ、映画に親しみ、思春期は演劇に捧げる。高校時代に留学していたためイギリスびいき。大学卒業後、IT企業での勤務を経てフリーライターに。

■公開情報
『ザ・スイッチ』
1月15日(金)全国ロードショー
監督:クリストファー・ランドン
製作:ジェイソン・ブラムほか
出演:ヴィンス・ヴォーン、キャスリン・ニュートン、アラン・ラックほか
配給:東宝東和
(c)2020 UNIVERSAL STUDIOS
公式サイト:theswitch-movie.jp
公式Twitter:https://twitter.com/uni_horror

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