ともさかりえ、上野樹里と抜群の相性を発揮 『監察医 朝顔』は新たな代表作の予感

 上野樹里が主演を務める『監察医 朝顔』シーズン2(フジテレビ系)が、11月23日に第4話を迎えた。

 事前告知通りに、今回から新キャラクターの忍(ともさかりえ)と若林(大谷亮平)が登場する。中でも注目は、『東京DOGS』(フジテレビ系)以来、11年ぶりの月9出演となる、ともさかりえ。実は第2話にて桑原(風間俊介)との電話の中で、声のみ出演していたのが、ともさかだった。

 役柄は、桑原の姉で、朝顔(上野樹里)の父・平(時任三郎)が勤める野毛山署強行犯係に“遅すぎる新人”として配属されてくる刑事。長らく働いていた信用金庫を辞め、弟にも内緒だった夢の刑事に38歳でようやくなることができたのだ。業種や管轄はそれぞれ違うとはいえ、同じ事件に親戚一同が関わる様子は野毛山署の面々からもツッコミが入るほどだ。

 呼び方は弟とまぎわらしくなるので「忍さん」。トレードマークのポニーテールに、スーツ、リュックサック、スニーカー。夜のベンチであぐらをかいては、やっと登録した弟の番号に電話をかけ、刑事になったことを報告するという、少々がさつ……言い換えれば真っ直ぐな性格の人物だ。新米刑事として現場検証、解剖、取り調べにも参加。まだ空気の読めない細かいミスも目立つが、信用金庫勤務だったこともあり、礼儀正しさはピカイチ。さらに配属初日とは思えない積極性は、山倉(戸次重幸)も驚きの表情を浮かべるほどだ。

 中でも彼女の人柄が滲み出ていたのは、妹を助けられなかったことを後悔する美優(高梨臨)にそっと寄り添う忍の姿だ。泣き叫ぶ美優の横にそっと立ち、「あなたが自分を責めることない」「あなたはこれからなんだよ」と優しく声をかける様子からは、刑事に本来必要な思いやりを感じさせる。弟の妻で忍にとっては義理の妹にあたる朝顔とも波長はぴったり。遺体と真摯に向き合い、真実を見つけだす朝顔の姿に忍が感化されるのも、また真面目で素直なキャラクター性を表している。

 演じるともさかりえとしては、12歳で芸能界入り後、ドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系/1995年)のヒロイン・七瀬美雪役で一気に脚光を浴びる。『FiVE』(日本テレビ系/1997年)、『君が教えてくれたこと』(TBS系/2000年)、『春ランマン』(フジテレビ系/2002年)、『新しい風』(TBS系/2004年)、映画『1980』(2003年)と多くの連ドラや映画、舞台で主演を務めてきた。連ドラのレギュラー出演としては『ぬけまいる~女三人伊勢参り~』(NHK総合/2018年)以来、2年ぶり。近作では、映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018年)や再放送でも好評を博した『アシガール』(NHK総合/2017年)、『LIFE!~人生に捧げるコント~』(NHK総合)での演技が記憶に新しいかもしれない。そんな長いキャリアの中で、意外にも連続ドラマで刑事役を演じるのは、今回が初めて。月9初の2クール続く『朝顔』が、ともさかにとって新たな代表作になる予感だ。

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