綾瀬はるか×池松壮亮『あなたのそばで明日が笑う』2021年3月放送決定 脚本は三浦直之が担当
綾瀬はるかと池松壮亮がダブル主演を務める特集ドラマ『あなたのそばで明日が笑う』が、2021年3月6日にNHK総合にて放送されることが決定した。
本作は、宮城県石巻市を舞台に、東日本大震災から10年を経た人々の心を描く人間ドラマ。行方不明の夫を待ち続ける女性が震災を知らない建築士と出会い、心を通わせていく。ふたりの想い、願い、それを見守る人々の優しい心に包まれて、前を向き、歩み始める姿が描かれる。
宮城県石巻市の復興住宅で一人息子と暮らす真城蒼を綾瀬、蒼が出会う人付き合いが苦手な移住者の建築士・葉山瑛希を池松が演じる。そのほか、津波で行方不明になった蒼の夫・高臣を高良健吾、蒼の義妹・遥を土村芳、義母・浅子を阿川佐和子がそれぞれ演じる。
脚本は、劇団「ロロ」主宰者であり、『腐女子、うっかりゲイに告る。』(NHK総合)などを手がけた三浦直之が担当する。
コメント
綾瀬はるか(真城蒼役)
東北の皆様をはじめ、一生懸命復興に歩み続けている皆様に、温かな、穏やかな、そして明日の活力となるようなひとときを、物語をお届けしたいと思っています。
池松壮亮(葉山瑛希)
9年前、20歳の時にあの日を迎えました。それからまもなく10年が経つことに、時の流れの早さを感じています。今回、俳優として向き合う機会と御縁を頂きました。当事者と非当事者の絶対に超えられない壁を、それでも超えられないものか、超えられなくともどう寄り添い共に生きてゆけるのか、考え続ける最中でこの作品に巡り合えたような気がします。心を込めて、あの場所と向き合うと共に、理解しようとする意志と力を信じて、雲の上ではなく、人と人の心と心の間にもしかしたら宿るかもしれない神様を、綾瀬さんと共に、このチームと共に探してきたいと思います。そして願わくば、物語の力を信じて、この世に数多ある無念の魂に寄り添い、共に笑い、共に怒り、共に涙を流すことが出来るドラマになればなと思います。
三浦直之(脚本)
ずっと考え続けているけれど、いままで言葉にできなかったことを、たくさんの人たちの力を借りてようやくほんの少し言葉にできた気がします。わかる・わからないの二項対立を乗り越えるために物語はあるのだと信じています。これからも考え続けていくために書きました。どうか東北の人をはじめ、たくさんの人に届きますように。
北野拓(プロデューサー)
“こちらの人は感情を深く潜行させている。今も語れない言葉があることを忘れないでほしい”。取材の初期段階で心に突き刺さった言葉でした。それから長い取材期間を経て、今も前か後ろかどちらに進んでいるのかわからない人の背中をさするような優しいドラマを届けたいと思いました。この想いに賛同してくれた脚本家の三浦さんが繊細なセリフを紡ぎ、石巻の方々の協力も得て、ひとつの物語が生まれました。綾瀬はるかさんや池松壮亮さんをはじめとした想いのある俳優陣を迎え、石巻・東北・世界でかなしみを抱えながらも必死に生きている人の胸に響くようなドラマを丁寧に作っていきたいと思います。
■放送情報
『あなたのそばで明日が笑う』
NHK総合・BS4Kにて、2021年3月6日(土)19:30〜放送(73分)
作:三浦直之
出演:綾瀬はるか、池松壮亮、土村芳、二宮慶多、阿川佐和子、高良健吾ほか
制作統括:磯智明
プロデューサー:北野拓
演出:田中正
写真提供=NHK