ケン・ローチ監督最新作『家族を想うとき』予告編&新場面写真 時代の波に翻弄される家族を描く

『家族を想うとき』予告編&新場面写真

 12月13日公開の映画『家族を想うとき』より、予告編と新たな場面写真が公開された。

 『わたしは、ダニエル・ブレイク』を最後に映画界からの引退を表明していたローチ監督が、引退宣言を撤回して監督を務めた本作は、グローバル経済が加速する中で変わっていく人々の働き方と、時代の波に翻弄される“現代の家族の姿”を描く。父リッキーは、マイホーム購入の夢をかなえるために、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立。母アビーはパートタイムの介護士として、時間外まで1日中働いている。家族を幸せにするはずの仕事が、家族との時間を奪っていき、高校生の長男セブと小学生の娘のライザ・ジェーンは寂しい想いを募らせてゆく。そんななか、リッキーがある事件に巻き込まれてしまう。 

『家族を想うとき』予告篇30秒

 公開された予告編では、本部の上司に「勝つのも負けるのもすべて自分次第。できるか?」と確認され不安な表情を浮かべ、想像以上に過酷な働き方に疲弊していくリッキーと、マイホーム購入を夢見て介護福祉士として共に必死に働くアビーの姿が映し出される。そして忙しい両親とのすれ違い生活に寂しい想いを募らせた息子セブが、「父さんみたいな負け犬にならない」と暴言を吐く様子や、配送を手伝った娘ライザの「今日はありがとう」と、父との幸せな時間に感謝するシーンも確認できる。

 あわせて公開された場面写真では、職場の駐車場に並ぶトラックの前で険しい表情を浮かべるリッキーや、アビーが訪問先の家で介護をしている場面から、配送の合間にトラックの荷台で、リッキーと娘のライザが満面の笑顔で楽しげに談笑する様子、一家団欒の食卓で幸せそうな姿まで切り取られている。

 また、9月17日にはNHK『クローズアップ現代+』にて、ローチ監督と是枝裕和監督の対談の様子を収めた『是枝裕和×ケン・ローチ “家族”と“社会”を語る』が放送予定。ロンドンで行われた対談では、自らローチ監督を師だと仰いでいる是枝監督の思い、キャスト
への演出のこだわりや、両監督が「映画が不寛容な社会にできること」をテーマに熱く語る。

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■公開情報
『家族を想うとき』
12月13日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
出演:クリス・ヒッチェンズ、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター
配給:ロングライド
2019年/イギリス・フランス・ベルギー/英語/100分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/原題:Sorry We Missed You/日本語字幕:石田泰子
(c)Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and The British Film Institute 2019
photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019
公式サイト:longride.jp/kazoku/

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